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ペインスクリークキリングズに残る謎1 探偵スティーブン・モスという男【ネタバレ考察編】

ペインスクリークキリングスに残る謎 第一弾

ペインスクリークキリングスの考察ペインスクリークキリングスはクリアをしたあともいくつかの疑問が残る箇所がある。
そして、その疑問について、なぜか考えてしまう僕がいる。

多分、それはこのゲームが「人との会話」からではない「日記」という手段でしか情報を得られないゲームだからなのだろう。
物語の結末以外には不確定なものが多く、それが僕の好奇心につながっているのかもしれない。

今回から複数記事に分けて、このゲームに残る疑問について妖怪なりに仮説を立ててみようと思う。
本当は1記事にまとめようと思ったが、これまた疑問が増えすぎて、まとめきれないので小出しにした方がやりやすいと判断した。

ここからはネタバレ全開でゲームをプレイした人しかわからないことだらけなので、ゲームをプレイしてから見て欲しい。

仮説というにはおこがましい内容なので、妄想に近いのだが、ゲームをプレイした人ならちょっとだけドギマギする内容になってるはずだ。

今回の仮説は「ゲームの進行上、そうするしかなかったから」というような製作側のメタ的な要素は全て排除して、ただ単純に疑問に思う箇所を妖怪なりに真剣に考えている。
そして、妄想乙と言われないように、できるだけ、ゲーム中から集めることのできる情報から仮説を立ててみた。
情報は日記がメインになるが、日記の情報については別記事でまとめているのでそちらを参考にして欲しい。

この妄想を見ていただき、再度ゲームをプレイして、さらなる発見と妄想に浸ってみてほしい。

参考記事:ペインスクリークキリングスの時系列【攻略メモ】

探偵スティーブン・モスという男

ペインスクリークキリングス探偵スティーブン・モス
本作は住人が退去し、廃墟化してしまった小さな町、ペインスクリークをジャーナリストである主人公が過去に町で起きた未解決事件を探ることがメインの目的となっている。

そして、事件が起こった1995年と主人公が調査する1999年との間で、とある私立探偵がペインスクリークを調査している。

彼の名前はスティーブン・モス

プレイヤーは町にある日誌や資料から事件の考察を進めていくうえで、数年前に同じように事件を調査していた彼の軌跡もたどることとなる。ドラクエ3のオルテガしかり、人間というものはなぜか過去の軌跡を辿ることにワクワクするものである。それは妖怪も同じ。

探偵スティーブン・モス
ヴィヴィアン・ロバーツ事件から2年後の1997年、屋敷に残る最後の善人によって事件の調査の依頼が私立探偵に舞い込んだ。

ニューヨークにある探偵協会に所属する男は黒い車でペインスクリークにやってきた。
身長177.8cm。体重86キロとなかなかの体格で、1947年6月3日生まれ。ペインスクリークに調査にきたときは、50歳のころと思われる。

顔を見る限り、屈強そうな探偵という感じがし、「コイツ一人で事件解決できるだろ」という感じがする。

実際にゲームをプレイしているとスティーブン・モス探偵の情報が大いに役立つ場面が多い。というか、彼の情報なしにこのゲームはクリアできない。
ただいいところまでは行っても、真犯人に躍らされたり、いまいち有能なのかわからない人物である。

しかし、どこか魅力も感じる人物。

探偵スティーブン・モス実際に本作のエンディングの最後には「Special Thanks」として彼の名前が連なっていることからも開発スタッフの愛情も背負っているみたいだ。(ちなみにモデルがいるのかと思い、彼の名前で調べたが出てくるのはどこかの社長だけだった)

今回はそんな魅力に満ちたおじさん、スティーブン・モス探偵について迫ってみたい。

仮説新米探偵スティーブンモスの苦悩

ペインスクリークキリングス探偵スティーブン・モス
さて、僕がいまいちモス探偵が有能かどうか微妙と言ったのには理由がある。

彼が町にやってきた1997年はまだペインスクリークは廃墟化しておらず、事件の関係者たちも少なからずだが、町にいた。
彼は当事者たちから話を聞くことができ、保安官というオフィシャルのバックアップ付き。さらには事件を知る依頼者からのサポートも付いている。

なのに、依頼者を信じ切ってドジを踏んだり、誰に隠すこともなく大っぴらに捜査をしてたり、とベテラン探偵というには初歩的なミスが多い気がするのだ。

バックアップが一切ない単なる新米ジャーナリストの主人公の方が探偵よりもすごいなんてどうもいただけない。(まあ、モス探偵の日記などが大いに役立ったのだが)
主人公の探索能力と日記をそのままにした街の人々のおかげといったらそれまでになるが、どうにもスティーブンの扱いがなんかかわいそうだ。

たんに制作側も攻略の上でのヒント要員として彼を用意しただけなんだろうか??

しかし、彼の探偵IDカードをよく見てみると面白いことがわかってきた。

スティーブン・モス探偵
上の画像を見ていただきたい。

探偵IDの左下に記載されている「ISSUED」の年月日。
探偵協会から私立探偵として登録されたのが1996年1月15日と書かれている。

彼が依頼を受けてペインスクリークにやってきたのが1997年3月13日〜20日と考えると、モス探偵は探偵協会に登録されて1年ほどで依頼を受けていることがわかる。

 

つまり、彼は割と新米の探偵だったのだ!!
(え、あんなジジイなのに!!)

 

もちろん、ただライセンスの更新が1996年でそれまでもずっと探偵をやっていた可能性がある。

いやちょっとまて。もう少し、IDカードを見てみよう。

ペインスクリークキリングス探偵スティーブン・モス

……っおお!!

 

なにっ!!「CLASS:D」!?

 

このクラスが何を指しているか詳細には分からないが、ペインスクリーク小学校D組のスティーブンくん、でないことは確かだ。

つまりこれは彼の探偵のランクであることが推察できる。
欧米のランク制が日本と同じかどうかは判別できないが、Dってのはあんまりよろしくないことは妖怪でもわかる。
(ここについて、アメリカの探偵ライセンスのランク制について調べてみたが、ライセンスによってはアルファベットの昇順が逆の場合もあり優劣は判明しなかった。
ただし、アメリカの通常の免許証のDクラスは通常という意味から今回はDランクが優秀なクラスではないノーマルなものと判断している)

以上のことからスティーブン・モス新米探偵説が立てられそうだ。

 

……いやいや、全国のスティーブン・モスファンの人間の方々。もうちょっとお待ちください。
僕は彼をディスるためだけにこれを書いてるわけでは決してないのです。

元警察官説

警察官
じゃあ彼は探偵以前に何をしていたか。

彼の顔と年齢を見るにおそらく、モスは叩き上げの元警官で退職後に探偵としてのキャリアをスタートさせたと考えるとしっくりこないだろうか。だってあの顔とあの目、あれは警官の目だもん(°▽°)

事実、アメリカの探偵はライセンス制となっており、ライセンスを取得するのに実務経験も要求されるため、元警察関係者が多いんだそうだ。

元警官という仮説で考えていくといろんなことがしっくりくる。

スティーブンモスの日記

まず、保安官のバックアップの存在だ。

モスの日記を読むに、保安官は完全にモスを信用しており、機密ファイル(検死表やアリバイファイル)などを自ら進んで彼に見せている。

普通に考えて、公職である町の保安官が一介の私立探偵にそこまで協力するだろうか??

保安官は匿名の依頼人が誰かを知っていたとして、その依頼人から協力を頼まれたと考えることもできるが公的存在の保安官が一般市民に機密情報まで教えるとは考えにくい。

だが、もしモス探偵が元警察関係者であることを保安官が把握していれば、彼の全面協力も納得がいく。

スティーブンモスの日記

次にモスの調査・収集能力

先ほどまで、完全にモスの能力をディスっていたが、それでも彼の聞き込み能力と行動力は新米探偵とは思えないほどにすごい。

聞き込み調査から1975年に起こったことが解決の糸口になることやパトリック孤児院に行き着いたこと、など聞き込みがやけに手慣れている。

チャールズが雇ったベッカーという探偵はソフィアの身元については調査不可能と判断を下していたことを考えても、モス探偵の有能さが際立ってくる。

新米探偵にここまでの能力があるだろうか。

さらに彼の日記には「〜である気がしてしょうがない」「でも何かが足りない。考えすぎか」などと探偵というよりも刑事の感に近い文言が頻出してる。

顔や行動などから元刑事であることが妄想の域から出そうになってきた。

元刑事かベテラン探偵か

ただ、この説を推すには2つの障害がある。

1つは、モス探偵を退職警官にするには50歳と若すぎること。
そしてもう1つは、依頼人が友人のつてでモスに依頼したことである。

年齢に関しては、可能性があるとすれば怪我だ。
勤務中における事故などの怪我で刑事としてのキャリアをリタイヤせずにはいられなかったと考えれば、探偵でのリスタートもありえなくはない。

問題はもう一つの方。

「探偵スティーブン・モスへの依頼の手紙」にはこう書いてある。

スティーブンモスへの依頼書

友人のつてであなたのことを知りました。彼女がとてもあなたのことを推薦して、なんでも誠実でとても信頼できる方と聞き、ご連絡しました。

この友人のつてをストレートに読むなら、以前からモスが探偵として活動をしていたと読み取ることができる。

しかし、よく見ると、探偵として活動しているといった直接の記述はこの手紙には書かれていない。

ここから、依頼者の友人がモスとプライベートで関わりがあったと考えることもできないだろうか?
むしろ、「誠実でとても信頼できる方」という表現は仕事の縁というよりもプライベートの縁と考える方が妥当だと思われる。

そうなると、依頼者の友人(彼女)はモスと同じ地域であるニューヨークに在住ということになる。

アンドリュー・リードの手紙
この依頼者の友人(彼女)として候補に上がるのがアンドリュー・リードの元妻であるローラである。彼女たちがニューヨーク在住という記載はゲーム中には出てこないが、ローラが電話などで連絡をとっていたことから遠方の友人として彼女がモスとつながりを持っていたと考えることができる。

アンドリュー・リードは今回の事件の第一の被害者でもあるため、元妻のローラが事件の解決に協力的だったことも考えると、ローラからの紹介も動機はある。

ローラの家の近所に住んでいた警察官のモスが母子家庭である彼女たちを友人としてサポートしていたと考えれば、モスが最近になって探偵になったと考えることができる。

余談だが、この文章中にモスが誠実で信頼できると書いてあるが、有能とは書いていないことが興味深い。

元警察故の誤算

スティーブン・モス
以上のことからここではスティーブン・モスは元刑事のキャリアの浅い新米探偵として扱っていくこととする。

さて、ここまで書いて、なんでモスをそこまで新米探偵にしたいのか、自分でもよくわからなくなってきた。

ああ、そうだ。彼はベテラン探偵にしてはお茶目なミスをしてるからだった。
そう、僕はスティーブン・モスを擁護したくてしょうがなくて彼を新米探偵に仕立て上げたのだった。

では、ここからモス探偵がなぜ、真相に辿り着けなかったのか、その敗因について妄想していこう。
そのためにも新米探偵説を書く必要があったのだ。

スティーブンモスの日記

まず、モス探偵の大きなミスの1つが、上でも書いた通り、依頼人を信じすぎたことがある。

この依頼人からの手紙や指示を自身の推理の大きなポイントとして利用したことによって、彼は間違った犯人を一時追うことになってしまう。

結果的にはそれを自ら訂正し、タイプライターの文字の違和感に気づいた能力はさすがというべきであろう。

ただこのミスは彼の最大のミスにはなっていない。
彼の最大の敗因は、目立ちすぎたことにある。

スティーブン・モスの車
匿名の依頼人から殺人事件の依頼を受けたモス探偵は、まず、愛車マーヴェリックで町の中心地にあるアンズコートイン&スイートに部屋をとることにする。

その際、彼はなんと、車を町の中心にこれみよがしと駐車し、宿帳に馬鹿正直に本名まで書いているのである!

さらには、宿屋の主人に私立探偵であることを言い、その後も町の人々に大々的に聞き込み調査を行っている。

いくら、数年前に起きた未解決事件だからといって、素人目にもベテラン探偵の所業とは思えない。
僕がもし探偵なら、少なくとも探偵であることは隠すし、聞き込みももっとひっそりと行うだろう。

ここら辺にスティーブン・モスの新米探偵感が出てくる。

スティーブン・モス
その後もモス探偵は保安官からのバックアップを受けながら、大々的に捜査を行っていく。
まるで多くの部下がいる刑事のように。

そして、その行動が彼の命取りになった。

まさか自分に危害が及ぶとは全く思っていなかったのだろう。
真犯人が彼を消し去ろうと動き始めたのだ。

スティーブン・モスの最後の軌跡

スティーブン・モス
元刑事ゆえの実直な聞き込みや資料の読解力。そして実地調査と勘。
探偵としてはまだ経験は浅いものの、元刑事だからこそ彼はペインスクリーク事件において有能な探偵となった。

事実、プレイヤーはモスの日記からいくつものパスコードを把握し、彼が怪しいと思った写真から次の道を開くことができた。彼の調査がなかったら、事件は迷宮入りしていたことは間違いないのである。

しかし、探偵としてのキャリアが浅かったがために刑事としての油断と怠慢が自らの首を絞めることとなった。

ゲームをプレイしたプレイヤーなら察しがつくと思うが、以下の点からスティーブン・モスは真犯人によってすでに殺されている可能性が高い。

スティーブン・モスの死

  • 201号室のドアの下に賃貸の支払書(彼が家に帰っていないことがわかる)
  • 車のダッシュボードの血
  • 車のパンク
  • 個人用ロッカーにある、追われている記述

そして、彼の所持品が見つかる場所は2つ。

屋敷の2階のヴィヴィアンの寝室(201号室の鍵)病院地下室の死体安置所(免許証や日記)だ。

スティーブン・モスの死

このうち、多くの所持品が散らばっている病院地下室が彼の最期の場所と考えるのが妥当だろう。
つまり、彼の死体は死体安置所のいずれかに入れられている可能性が高い。

では、彼の最期を死体安置所とした場合、どのように最期の軌跡を辿ったのか妄想していこう。

スティーブン・モスの死

モス探偵は5月23日、タイプライターの違和感を発見したものの、教会の隠し部屋の仕掛けを解くことができず、屋敷へ赴く。

そして、ヴィヴィアンの寝室で後ろから犯人に襲われる。手傷を負い、201号室の鍵を落とす。
その際、置いてあったベッドライトで反撃し、真犯人の落とした教会隠し部屋の鍵を取り、屋敷から逃げ出す。 

道路の側溝に教会隠し部屋の鍵を隠し、宿屋まで逃げ、自分用のロッカーにメモを残す。
そして、その鍵をすでにパンクしている車のダッシュボードに隠してロックする。
(ダッシュボードの鍵は道中で落としたか、どこかに投げたことにより、保安官室の落とし物として保管される)

隠れる場所を探すも、自室の鍵は落としたことに気付き、どこに逃げるか考える。
このまま町の外に自力で逃げるには、手傷を負いすぎており、さらに前職の古傷で全力で走ることもできない。そして頭がガンガン痛む。

とにかく、隠れることができそうな場所として、残る大きな建物である病院へと急ぐ。
地下へ逃げ込み、鍵をかけて一安心するものの、地下道を自在に動くことができる犯人に先回りされ、死体安置所で追い詰められる。

……といった感じだろうか。

この行動で考えると、またいろいろな疑問が湧き上がってくる。

モス探偵は死後も僕の頭を動かしてくれる。

「まさに死せるモス、生ける妖怪を走らす」だ。

スティーブン・モス失踪事の謎

スティーブン・モスの考察
僕の妄想モスの最期が正しいとすれば、おかしな点がいくつも出てくる。

それが以下の点だ。

  1. なぜモスはヴィヴィアンの寝室にいったのか
  2. なぜ宿屋の人々に助けを求めなかったのか
  3. なぜ保安官に助けを求めなかったのか

これらの点を考える前にまず、モスが調査にやってきた1997年3月20日から消息を経つ最期の日記の記述5月21日までの2ヶ月間にどれくらいの人々が町にいたのかを考えてみたい。

1997年のペインスクリークの過疎率

ペインスクリーク病院
1997年のペインスクリークは、前年にペインスクリーク病院が閉院したことからもわかる通り、急激な過疎化が進んでいる。

すでに、80年代初めには若者が町に戻らず、高齢者ばかりが増え、人口も減少し始めていた(ペインスクリーク新聞)ようで、1995年の3つの事件があったこともあり、町はゴーストタウン化していたことがわかる。

主要人物もヴィヴィアン/トリシャ/スコット/アンドリュー/ヘンリーなどが死に、96年にワンダも病死し、チャールズ/デリック/ドロシー/オリバーも街を離れている。

つまり、1997年のペインスクリークには数件の家しか住民はおらず、店も宿屋とカフェしか空いていないということが推測できる。

この記事を書いた当初はもっと人がいると思い込んでいたが、調べていくうちにかなりのゴーストタウンだったことが判明し、モス探偵の有能さが際立ってきた。

つまり、モス探偵が調査をしていた2ヶ月間の間、街にいた主要人物はジェームス保安官/メアリー(カフェ)/宿屋の主人/マシューということになる。

これらを鑑みて、疑問点を見ていこう。

なぜモスはヴィヴィアンの部屋にいったのか

ヴィヴィアン・ロバーツの部屋まずはここである。

僕の妄想でいくと、モス探偵はヴィヴィアンの部屋で犯人に襲われている。

モスはなぜすでに調査が済んでいるであろうヴィヴィアンの部屋にいったのだろうか?

そもそも行っていない可能性もあるが、それならモスの部屋のキーが床に落ちているのと、わざわざベッドライトが荒らされた形跡を表現する意味がわからない。
落としたキーは自分の部屋のキーなので、犯人に襲われるもっと以前に落とした可能性は考えにくい。

  

ヴィヴィアンの部屋で荒らされた形跡の他に気になる点が1つだけある……

  

ヴィヴィアン・ロバーツの部屋

それが、暖炉だ。

ヴィヴィアンの部屋には暖炉がある。そして主人公が調査にいくときはその暖炉が閉まっている。

モスはこの暖炉の中を見に行ったのではないだろうか?

この暖炉には何があるのか?

僕はこの暖炉の中にとある人物の死体があるのではないかと思っている。

そう。屋敷の執事バーナードだ。

バーナードはどこにいった?

ペインスクリーク バーナード
バーナードは真犯人と同じ左利きで、ヴィヴィアン事件の当日、アリバイのない人物である。
そのため、真犯人は彼を犯人に仕立て上げ、モス探偵の捜査を惑わせた。
彼がシリアスな人物で身寄りがないことも好条件だったのだろう。

ペインスクリーク バーナード
実は真犯人はプレイヤーにもバーナードを犯人として疑うように仕向けている

プレイヤーに見つかるようにわざと屋敷の2階のジムロッカーに彼の家の鍵を入れていたり、その他いろいろな工作を行っている。実際、初回プレイ時、僕も彼を疑っていた。

とはいえ、バーナードも犯人であることに変わりはない。

ペインスクリーク バーナード
バーナードの家の2階の床には血がこびりついている箇所がある。ここを釘抜きで開けると中から血塗られたナイフが見つかる。
本編のクリアとは関係ないが、ここからバーナードがスコット・ブルックスの殺害犯であることが推測できる。

真犯人からすれば、スコットの殺害は予期していない出来事だったのだろう。
生きていてくれれば、自分に変わってヴィヴィアン事件の犯人として身代わりになってくれるかもしれないが、自分の息子を殺されたことで彼はバーナードを消すことにした。

ペインスクリーク バーナード
といってもバーナードは元軍人で体格的には真犯人には分が悪い。
だが、バーナードの日記を見る限り、すでにバーナードは体調を崩し、抗鬱剤など薬の副作用で参っており、弱っていたことがわかる。

真犯人は屋敷の人とも長い付き合いである。彼はバーナードをすぐに殺すのではなく、面倒を見るという体で生かしたまま手元に置いておいたのではないだろうか。
常に手元に置いておき、捜査が進めば彼を犯人として隠れ蓑にすることができるし、不要になればいつでも消すことができる。

モス探偵にバーナードが犯人でないと見破られたとき、彼は用済みになった。またはモス探偵が来る前にすでに殺されていた。
彼は愛するヴィヴィアンの部屋に連れていかれ、殺された。

スティーブンモスの日記
当初は真犯人に誘導され、バーナードを疑っていたモス探偵だったが、1997年4月30日から5月19日までの間で、

なんてことだ。彼だと思っていたのに。間違っていた!
彼は犯人じゃない。彼じゃない!

こう書いている。

この「彼は犯人じゃない。彼じゃない!」の言い方がちょっと気になる。
こんなに繰り返して言うということは、バーナードが犯人ではないという確信があるから、だろう。

バーナードに実際に会って話を聞いているわけでもないモス探偵が彼を容疑者から完全に外す理由は何か?

それは彼がすでに死んでいることに気づいたからではないだろうか。

そして、バーナードの行方について、何かしらの手がかりを掴んだモス探偵は屋敷の探索を再開し、真犯人に襲われた。

……というのが僕の妄想である。

というのも、モス探偵がバーナードの行方をヴィヴィアンの部屋にあるとした痕跡は残念ながらゲーム中からは見つからないからだ。

そのため、バーナードの死体暖炉説はあくまでヴィヴィアンの寝室にある『荒らされた痕跡』『モス探偵の宿部屋のキーが落ちている』こと、また『バーナードがヴィヴィアンに好意を寄せていた』ことからの推測にすぎない。

でも、それでもなぜ、ヴィヴィアンの部屋にバーナードの死体がある説を推したいかというと、この部屋がちょっと奇妙だからだ。

ヴィヴィアンの部屋の気味悪さ

マスターベッドルーム
この部屋は実は『ヴィヴィアンの部屋』という名称ではない。
地図上の正式な部屋の名称は『マスターベッドルーム』。つまり、夫婦のベッドルームなのだ。

ヴィヴィアンの部屋は事実上、2Fにある『ティールーム』であり、ゲームではここで時計の仕掛けなどを解いたり、後半に重要なスポットになっている。

マスターベッドルーム
『マスターベッドルーム』はチャールズ夫妻の寝室にあたるわけだが、夫婦仲の冷め切った二人がここで一緒に寝ていたとは考えにくい。
ベッド脇のヴィヴィアン側の棚に日記や化粧道具などが置いてあり、逆側、つまりチャールズの方には何もないことから、おそらく、ヴィヴィアンの専用のベッドルームになっていたのだろう。

そのヴィヴィアンの悲しみ、というか空虚感のようなものをこの部屋からは感じることができる。なんか暗い。

僕がこの部屋で感じた違和感はベッドランプやモス探偵のルームキーが落ちていることだけではない。

マスターベッドルーム
ベッドにそっと置いてあるヴィヴィアンのものであろう帽子
一見なんの変哲もない帽子だが、このゲームは事件の手がかり以外に個人を表すような衣服や人間味のあるものがほぼ出てこない。

ヴィヴィアンのものであろう帽子
だから、この帽子がなんか気持ち悪いのだ。
まるでヴィヴィアンへの想いを寄せる誰かがあとから置いていったような気がしてしまう。

ペインスクリークキリングス屋敷
次に暖炉
この部屋には真ん中に暖炉らしき鉄の扉がある。

開くことのない鉄の扉。このゲームには暖炉が出てくる部屋はここにしかない。
初プレイ時、僕はこの暖炉に何かあるような気がしてならなかった。だからこの部屋をよく覚えていた。

ペインスクリークキリングス屋敷
さらに言うと、もう一度、屋敷の地図を見ていただきたい。

地図の北東に『マスターベッドルーム』があるのだが、この部屋には他の部屋へ続くドアが2つある。

ペインスクリークキリングス屋敷
1つが『バスルーム』
地図で名称として残っている場所だが、入ることができないのはなんか意味ありげではある。

ペインスクリークキリングス屋敷そして、このバスルームへのドアは荷物で塞がっていて通ることができないのだが、この塞ぎ方がこれまた怪しい。

屋敷の引越し作業のためにダンボールなどが置いてあるのはわかる。
しかし、『バスルーム』へ続くドアはダンボールだけでなく、その下にわざわざドアを塞ぐように棚が置いてある。

ただの引越し作業のために棚でドアを塞ぐ必要があるだろうか?

ペインスクリークキリングス屋敷
もう1つが地図最北東にある廊下がある『謎の部屋』だ。
ここには名称がなく、どんな部屋になっているかがわからず、さらに部屋へ続くドアには鍵がかけられている。

マスターベッドルーム
外から周ると、廊下には窓があり、絵やツボが飾られているが、その先の部屋に当たる部分は外壁に覆われてよくわからない。

この廊下の先に何があるというのだろうか。

  

『暖炉』『バスルーム』『謎の部屋』

これらに接する『マスターベッドルーム』には何かがあるとしか僕は思えない。それだけ不気味な部屋なのだ。
このどこかに誰かの死体が隠されていたとしても不思議ではないだろう。

僕はこの記事を書く上で再度、この『マスターベッドルーム』を調べてみた。

ペインスクリークキリングス屋敷
暖炉の床に何かを引きずったような跡はないか。
『謎の部屋』に続くドア付近にバーナードの遺品が落ちていないか。
『バスルーム』に続くドア付近に虫の音などはしないだろうか。

残念ながら、特に痕跡らしいものは発見することができなかった。

ただ、以上のことから僕はバーナードの行方がこの『マスターベッドルーム』にあると判断した。

最後に、屋敷の一番奥にある『ギャラリールーム』。
いくつもの有名絵画が飾られ、チャールズの隠し金庫がある部屋だが、この部屋の奥は先ほどの『謎の部屋』の壁向かいにあたる。

マスターベッドルーム
そして、この謎の部屋に向かって飾ってある絵が「最後の晩餐」であることはどんな意味が込められているのか。

なぜ宿屋の人々に助けを求めなかったのか

ペインスクリークキリングス宿屋
さて、モス探偵の最期における最大の謎はここにある。

モス探偵は犯人に追われている間、確実に宿屋に寄っている。
宿屋のカウンターにある201号室用の個人ロッカーに証拠を入れて、宿屋の前にある車のダッシュボードにも手がかりを残している。

普通に考えるならば、ここで、宿屋にいる主人や客に助けを求めるはずだ。

では、なぜ彼は助けを求めなかったのか。

ここに関しては1999年の過疎率でも述べたとおり、助けを求める人がいなかった可能性がある。

ペインスクリークキリングス宿屋
アンズコートイン&スイートの宿帳に興味深い情報があった。
宿帳に記録されている最後の人物はクランシー・へウィーという人物。

ペインスクリークキリングス宿屋
チェックアウトをしたのが3/29でその後にチェックインしている人物がいない。
その下に空き欄があることからこの人物が最後の宿泊客ということになる。

モス探偵がタイプライターの違和感に気づいたのが5/23で、犯人に襲われたのはこの数日の間だと思われる。

つまりは宿屋であるアンズコートイン&スイート自体は営業しているものの、客はモス探偵のみでそれだけ町はゴーストタウンと化していたことがわかる。おそらく、隣のカフェもこの間に閉店しているだろう。

しかし、それでも、モスが追われていたとき、宿屋自体は営業をしていたはずだ。
いや、少なくとも宿屋の主人はいた可能性が高い。なのにモスは助けを求められなかった。

ここから考えられるのが、宿屋の主人が真犯人の協力者説だ。

宿屋の主人の名前

なぜ、宿屋の主人が真犯人の協力者であるか。
ここについては、実際にアンズコートイン&スイートにいってみればわかることがある。

ペインスクリークキリングス宿屋
真犯人はこの宿屋の常連客であったことが宿屋の常連客リストをみれば分かる。

それだけではない。

ペインスクリークキリングス宿屋
この宿の客室1つ1つには必ずあるものがある。それが聖書だ。

このことから、宿屋の主人が敬虔なクリスチャンであることが推測できる。そうでなければ、わざわざ客室に聖書を置いたりしないはず。某ホテルチェーンの客室に特殊な雑誌が必ずあるのと同じことだ。

友好的かつ信者である宿屋の主人は犯人に協力的だったといえるはずである。

宿屋の主人が真犯人に協力していたふしはいくつかある。

  • 手紙の内容など真犯人が知るはずない情報を真犯人が把握していること
  • 薬物等による捜査の妨害
  • モス探偵襲撃時に宿屋にいなかった(もしくは無視をした)

これらの3つは宿屋の主人がいなければ成し遂げられなかったものといえる。

モス探偵が依頼人から手紙が来ていて、なおかつその情報を信用していたことを真犯人が知っていたことを考えると、モス探偵と比較的会話をする機会が多かった人物が真犯人に教えたとしか考えられない。

そう考えると、モス探偵と毎日顔を合わせる唯一の人物は宿屋の主人になる。

モス探偵が宿屋に宿泊していた時期はすでに他の客はなく、自然とモス探偵の話し相手は宿屋の主人になっていった。
その情報は全て、町の精神の柱である神父にも筒抜けで真犯人はその情報を元に偽の手紙をモス探偵宛てに届けたのだろう。

ペインスクリークキリングス真犯人
また、モス探偵の日記に「頭が痛い」という記述があり、これは、何らかの薬物が投与されたと考えられる。
バーナードも同じように頭痛のことを言っていたと考えると、犯人によって毒を盛られた可能性が高い。

毒を盛られたと考えるなら宿での食事に薬物が混入されていた可能性が最も高いだろう。それを可能にするためには宿屋の主人の協力は不可欠である。

また、翌日、モス探偵の車がパンクされ、電話も使えない状態になった。
これは犯人によるものと考えている。

 

正直、ここからがよくわからない。

 

ペインスクリークキリングス真犯人
その後の5/19から最後の日誌である5/23までの間、モス探偵はまるで一人で町を探索しているかのように日誌を書いている。

というのも、もし、この時点で町に誰かがいるなら、車も使えない、体調も悪い、電話もない、満身創痍な状態なので誰かに助けを求めるのが普通である。

宿屋の主人がもし、車のパンクから電話線の切断までをやっていたとしたら、宿屋には主人がいることになるので、モス探偵の日記に「宿屋の主人に助けを求めた」など、宿屋の主人に関する記述があってもいい。

そう考えると、少なくとも5/19〜5/23までの4日間、宿屋の主人は町の外にいたということになる。
宿屋の主人だけでなく、町はほぼ無人状態だったのかもしれない。もしかしたら、真犯人に何かを頼まれ、町の外へ出て行ったのかも。

「〜かもしれない」ばかりで申し訳ないが、ここら辺はちょっと妖怪自身も合点行かないところである。もしかしたら見落としてる箇所があるのかもしれない。

とにかく、宿屋の主人の協力のおかげで、真犯人は真相に近づいてきたモス探偵を消す環境を得たのである。

 

ペインスクリークキリングスドロシーさて敬虔なクリスチャンという点では家や部屋に十字架や聖書を置いているドロシーがいる。
ドロシーは宿屋の常連客である写真屋のオリバーとは仲が良いのに、同じく敬虔なクリスチャンである宿屋の主人に関する記述が一切ないことも気になる。

彼女は彼と距離を置いていたのだろうか?
ここから彼が狂信的かつ性格に欠陥がある人物だった可能性も少なからずある。この場合は完全な真犯人の協力者だ。

しかし、僕は彼が犯罪に自ら加担しているとはどうしても思えない。
狂信的な信者であれば、神父に従うことになるだろうが、宿屋の主人は少なくともそういう人物ではなかったように思える。

宿屋の主人を知る資料として、彼の日誌がある。

宿屋の主人の日記
そこには、「ビビアン殺人事件が解決されないことを悲しむ」記述や「スコットが犯人か疑問である」という記述があり、いたって正常な感覚の持ち主だということが読み取れる。また、モス探偵について特別好意的には見てないものの、そこまで嫌悪しているような感じでもない。

そう考えると、彼は知らず知らずのうちに真犯人の犯罪に加担していたのではないか。

積極的協力か間接的協力か、そのいずれにしても、宿屋の主人の協力なしには真犯人の犯行は完遂しなかったと僕は思っている。

宿屋の主人の日記
最後に気になる点が1つ。
この宿屋の主人の名前が一切出てこない点だ。
他のモブキャラの多くは名前が出てくるのに、彼だけ名前がない。

人が気にしないことを気にしてしまうのが妖怪のサガ。
この主人の名前が実は意外な人物だったりすると面白いのだが。。。
「十角館の殺人」のような驚愕の叙述トリックがあったらびっくりものである。

なぜハワード保安官に助けを求めなかったのか

ジェームス・ハワード保安官
宿屋の主人と同じように、ジェームス・ハワード保安官も事件当日、町にいなかったのだろうか?

日本に住んでいる妖怪なので、どうしてもアメリカの保安官生活について詳しくないのだが、彼が駐在所に常駐していたのかどうかは疑わしい。

ジェームス・ハワード保安官
例えば、モスのメモにある「5/11 10時 駐在所で保安官と会う」のアポイントメントの記述や駐在所にモスからの留守電が入っていることからもハワード保安官は駐在所に数日に一回来る程度だったのではないだろうか。

もちろん、保安官はめんどいから駐在所に来ていなかったわけではなく、モス探偵が来てから、彼のバックアップのために調査資料集めをしていたと考えることができる。

ジェームス・ハワード保安官
保安官はモス探偵の調査のために検察医に事件の再検査を依頼し、「検察医の未発表の報告書」を5/13に受け取っている。

このことから、ジェームス・ハワード保安官はモス襲撃時も駐在所及び町自体にいなかったと考えるのが妥当だろう。

ゲーム中一番の罪人

ジェームス・ハワード保安官
実は僕は当初、この保安官が結構怪しいと思っていた。

「事情聴取記録」や「検察医の報告書」など全ての事件の死因や現場状況を最も近い位置で把握することができる身でありながら、冤罪を確立してしまった張本人だからだ。

特に高度な推理をする必要もなく、最も基本的なことであるアリバイ調査さえ、しっかり行っていれば、怪しい人物はわかるはずなのに……

宿屋の主人同様に真犯人の協力者と疑っていたが、彼の場合はただ平凡な人物だったと考えている。
または、町の影の支配者を信用してしまった悪い意味での閉鎖的かつ小さな町の保安官であった、というところだろうか。

スコット逮捕という冤罪を行ってしまったことへの後悔など彼なりに思うところがあったのだろう。
だから、モス探偵が来たときには全面的に彼を支援した。

残念なことはその後、モスの行方を探したり、調査を受け継がなかったことだ。
彼には支援をすることはできても自分自身で捜査をする自信と熱意がすでになかったのだろう。

彼がもう少し有能な人物であれば、スティーブン・モスは生存ルートを辿ることができたし、事件はもっと早期解決できた。

そういう意味ではこのゲーム中で一番の罪人であるのは実は彼なのかもしれない。

自分への戒めのために、ペインスクリークが廃墟と化すのを見届け、彼は1998年5月にグランド地区へ異動した。

銃の在処

スティーブン・モスと銃
スティーブン・モスは襲われる直前、犯人によるなんかしらの薬の投与により、激しい頭痛に襲われていた。
また、僕の推測では、彼は警察時代になんらかの傷を負っており、自由に体が効かなかったのかもしれない。

だから、犯人に襲われても自衛することができなかった。

 
 

……いや、待てよ。

なんで、スティーブン・モスは銃を持ってなかったんだ??

  
スティーブン・モスと銃
アメリカではライセンスさえあれば市民でも銃を携帯することができる。
探偵ライセンスを持つモス探偵なら異なる州でも銃を携帯することができるはずだ。

さらに彼は元警察官。銃を常に携帯しているはず。
なのに彼のスーツケース、車、痕跡、どこを探しても銃が見つからないのだ。

銃を持っていれば、少なくとも犯人にとって脅威なはずなのになぜモス探偵は銃を持っていなかったのか??
探偵なのだから、「コルト・ディテクティブスペシャル」の1つや2つ持っていてもいいはず。。。

考えられる説は以下だ。

  • 真犯人に銃をとられた
  • 銃をそもそも所持していなかった
  • 襲撃の際は銃を所持していなかった
真犯人に銃をとられた説

スティーブン・モスと銃
まず第一に考えられるのは銃を携帯していたが、真犯人に襲われた際に銃を取られたということだ。

一見すると銃があれば犯人を撃退できそうなものだが、襲撃当時、モス探偵は薬を盛られて、頭痛に悩まされていた、ことを考えると、この可能性は考えられなくない。

スティーブン・モスと銃
ただ、1997年当時は人口が激減していたにせよ、まだ街には住人が残っていたわけで、銃の発砲音でもしたら誰かが気づいていたはずである。
完全に予測不可能な一撃を『マスターベッドルーム』で食らったにせよ、反撃をした痕跡があることから、ここで銃を使っていてもいいはず。

そう考えると、少なくともモス探偵は犯人襲撃時に銃を携帯していなかった可能性の方が高いのではないか。

と、なると、銃をそもそも持っていなかったのか?

銃をそもそも所持していなかった説

スティーブン・モスと銃
モス探偵の経済状況を見ると、彼は自分の家賃を払えないほどお金に困窮していたことがわかる。
(宿屋モスの部屋ドア下から見つかる延滞賃料の支払い請求:追加料85ドルを払えないほどお金に困っていた

となると、銃を購入する金がなかった、もしくは銃を売却してしまった、ということだろうか?浪人が生きるために刀を売るみたいな?

この可能性はちょっと考えにくい。
なぜならアメリカ社会において銃はそれほど高価なものではないからだ。
銃を売るなら、お気に入りのあの車を売った方がよっぽど金になる。

それなら、警察時代のトラウマで銃を撃てなくなったために銃を携帯していなかった、という方が現実的だろう。
しかし、それを補填するような情報がないため、この説は妄想の域を出ない。

襲撃の際は銃を所持していなかった説

スティーブン・モスと銃
モス探偵は銃を常に携帯していたが、ペインスクリークの街の調査の際は銃を携帯できなかった可能性はどうだろうか?

モス探偵にはハワード保安官によるオフィシャルのバックアップがついており、事件の機密書類などを提供される立場にいた。
公としての捜査は終わっていたものの保安官は事件にいくつかの疑問を感じていたからこそ、モス探偵の捜査に協力したのだろう。

しかし、職務上、保安官としては街でこれ以上、なにか事を起こされては困るわけで、モス探偵への協力の代わりに銃の預かりを命じた。

現実的に考えても、この可能性が一番しっくりくる。

いくら元警察官とはいえ、見てくれも怖そうだし、素性もわからない相手。
モス探偵も信用を得るために銃を預けるしかなかったのだろう。

最も恐ろしいのは、モス探偵の銃を保安官が預かるように指摘したのが真犯人だったら……ということだ。

精神的な支柱として街に君臨する真犯人が自分にとって脅威になる銃を排除しようと保安官に告げ口していたら……

そう考えると、事件の解決においてもモス探偵の安否においても、ジェームズ・ハワード保安官の罪はめちゃめちゃ大きいと言えるだろう。

第二の主人公

探偵スティーブン・モス
最初はその能力を疑っていた僕だが、彼について考えれば考えるほどスティーブン・モスという男が有能な探偵であることがわかってきた。

彼(彼の日記)がいなければ、この2年後にペインスクリークを調査した主人公はこの事件は解決できなかっただろう。

とくに、

  • セキュリティルームの暗証番号
  • ギャラリーの金庫番号
  • バーナードのダーツナンバー
  • バーナードの住所
  • 宿屋の隠し戸棚
  • ソフィアのお気に入りの場所

などは、1999年の主人公には知り得なかった情報なので、彼の日記なしにはゲームの攻略は不可能になっている。

また、

  • ソフィアの写真
  • ロバーツ家の経歴
  • バーナードの疑念払拭
  • 6人のアリバイ
  • 3枚の写真(病院の幽霊/教会の懺悔室/スコットの隠し部屋)
  • タイプライターのeの文字

など、彼がメモや写真を残しておいてくれたことが攻略に大いに役立っている。

探偵スティーブン・モス
まさに『ペインスクリーク・キリングス』においてスティーブン・モス探偵は第二の主人公であったといえるだろう。

最後にこのスティーブン・モスという人がどんな男だったのか、について考えていきたい。

モスの肉声

モスという人物を知る手がかりとして、まず出てくるのは物語冒頭に出てくる彼の電話肉声だ。

探偵スティーブン・モス

「もしもし、スティーブンだ。荷物が送られたかどうか確認したかったんだ。
それで、私はいまアンズコートヤードに泊まっている。他に何かもらえる情報があればお願いしたい。
ありがとう、また連絡する。」

声は少し掠れているものの、イケオジボイスではある。英語の挨拶には疎いが、最後にちゃんと「ありがとう」と言っているのは好印象。
ちなみにここで言う『荷物』については、『Package』と言ってるので、保安官が持ってくる『情報』と思われる。

モスの遺留品

探偵スティーブン・モス
モスの性格を表すものとして一番目立つのがアンズコートヤード前に停めている車がある。
車には「MARVARIC」と書かれており、外面を見るにかなり年季の入った車になっている。

車は宿の真前。というより町のど真ん中に停められており、ここら辺にモスの図太い性格が読み取れる。

探偵スティーブン・モス
宿にあるモスの部屋には机にアタッシュケースがあり、横には灰皿が置いてある。
吸い殻は3本しかないが、灰皿の灰の汚れ具合から吸い殻は何度か変えていると思われる。つまりヘビースモーカー。

ずぼらな性格かと思いきや、部屋は整頓されており、あまり使われた形跡がない。
ここら辺はモス失踪後にマスターキーなどを使って掃除された可能性もあるが、モスが捜査のために常に熱心に町の外に出ていた、と考える方が妥当だろう。

探偵スティーブン・モス
日記や手帳が複数に分けられているのはこのゲームの特性上、登場人物みんな同じだが、モスは日記のほかにメモや写真、書類などを車や部屋用金庫など至るところに散りばめている。
彼が自分の命の危険を察知してそうしたのかはわからないが、真犯人に証拠を取られないために証拠を至るところに隠しているクレバーさがモスにはある。

探偵スティーブン・モス
モスのあのいかつい顔は探偵ライセンスと財布から見つかる身分証明書でわかる。
めっちゃ年季の入った財布には身分証明書と何かのポイントカード以外、一切お金が入っていない。
真犯人は曲がりなりにも聖職者であるので、財布から金を盗んだとは思えない。

家賃の未納支払いや、調査依頼に前金の話もあることから、モスはマジでど貧乏だったと考えられる。
財布よりもコートのポケットに小銭をジャラジャラ入れてそうだ。

モスの日記

探偵スティーブン・モス
このゲームは日記を見るゲームでもあるわけだが、登場人物それぞれ字体が異なってるのにお気づきだろうか?
日本語選択をしていると日本語表記が出るために分かりにくいが、こういう細かいところまで設定しているところがこのゲームの良いところでもある。

ぜひ一度、オプションから「言語」を英語にして、日記のそれぞれの字体を見てみよう。
意外な人物が字体が綺麗だったりしてちょっと驚く。

では、モス探偵の日記はどうだろうか。

探偵スティーブン・モス
彼の日記を見るに、字体は決して綺麗であるとはいえず、結構字が細かいことに気づく。A型かな?
とくに「I’ll」や「all」など「ll」が重なるのが彼の字の特徴といえる。「!」マークもなんか可愛い。

字は綺麗ではないが、日記以外のメモにも記載していることから、かなりの筆まめ・メモ魔であることがわかる。ここら辺はさすが探偵といったところか。

また、モス探偵は主人公と同じように常にカメラを携帯していたのだろう、写真も多く残している。
このカメラはモス探偵の荷物からは見つかっておらず、また保安官事務所からも見つかってない。

おそらく真犯人に取られたのだと思うが真犯人のアジトからも見つかっていないので、このカメラの所在が気になるところである。

真犯人がモスの遺留品からこれだけを取っていたと考えると最後の数日で撮影したモスのカメラにはいったい何が写っていたのだろうか。

モスが依頼を受けた理由

モス探偵はなぜ、ペインスクリーク事件の依頼を受けたのだろうか?

依頼人の友人がモスにお世話になった経緯もあるが、まず考えられるのはモスの『経済的』な問題だ。
彼は家の家賃の支払いに困るほど、お金に困っており、探偵としての仕事もうまく行っていなかったと考えられる。

探偵スティーブン・モス
そんな中、自分の住むニューヨークから遠い(と思われる)ペインスクリークという小さな町からやってきた依頼。
前金で報酬ももらえることからモス探偵にとってはありがたい仕事だったはずだ。

そして、依頼の手紙と同封された

お前が何をしたか知っている。
深夜、井戸で会おう。
お前はどこか知っている。
一人で来い。

というメモ。これが彼の好奇心に火をつけたのだろう。

驚くのは彼がペインスクリークにやってきた1997年3月13日から最初の日記にある26日までの10日ほどでスコットとパトリック孤児院の関係性やソフィアの存在に気づいていたことだ。
写真などはドロシーの協力があった可能性もあるが、ここは素直にモス探偵の調査力を褒めるべきだろう。

モス探偵の捜査アプローチ

モス探偵の日記や写真を見る限り、彼はこの事件の全容を知っていたわけではないと僕は考えている。

探偵スティーブン・モス
写真には「スコットの地下室」「教会の懺悔室の倉庫」「教会の隠し部屋」などのヒントがあるがモス自身がこの鍵を開けていないとなると、これらの場所には行けてないことがわかる。

そうなると、モス探偵はスコットの素性については知っていたのだろうか?

探偵スティーブン・モス
宿屋のモスの部屋にあるアタッシュケースには「ヴィンセントの誕生日」というワードがある。
このことから、モス探偵はソフィアにヴィンセントという子供がいたことはわかっていたようである。
ただ、わざわざ『ヴィンセント』というワードを使っているので、もしかしたらスコット=ヴィンセントであることは分かっていなかったのかもしれない。

探偵スティーブン・モス
そう、彼の捜査には人間関係などの動機的な観点からのアプローチが足りないのである。
この事件の人間関係をもっと調査をしていれば、誰が真犯人であるか早期解決ができただろう。

彼の捜査は日記を見る限り、

  • 事件のアリバイ証言
  • タイプライターのeの文字
  • 金庫や机などのパスワード
  • マシューのパズル

などパスワードやアリバイ、調査書など事件の客観的な事実を優先している。
ここら辺が彼が探偵というよりも警察に近い感じがした理由でもある。

また、ここがモス探偵とジャーナリストとしての主人公との決定的な違いになるのかもしれない。

この『動機的な観点からのアプローチの不足』は、とあることとも大きく関係していると思うのだが、これはまた今度別記事で書きたいと思う。

モス探偵の最後のメモ

モス探偵最後の日記は1997年5月19日から23日の日記になる。

時系列的にその後、モス探偵は真犯人による襲撃を受けて、逃げている最中に宿屋に寄り、隠し金庫にメモを残している。

探偵スティーブン・モス
そのメモの内容が以下だ。

奴は今、私を追っている。
隠れなければ。しかし、
あの鍵は道路わきの排水口に隠した。奴もみつけられない

モス探偵がもしお金のためだけに依頼を受けたとするならば、車のパンクなど自分の命の危機を感じる際に逃げ出していただろう。

だが、最後の日記で彼は最後まで事件の真相に迫ろうとしていた。
そして、真犯人に襲われ、逃げている最中にもなお、モス探偵は自分の行動を最後まで誰かに残そうとしている。

そこには彼なりの【探偵としてのポリシー】【正義感】というものがあったのだろう。

宿屋の主人の日記には唯一、モス探偵が登場する。

今日モスさんが来た。私に何か彼がまだ知らないことがあるかを聞きたくて来たようだ。
法的にも私が言えることは全て話した。彼の調査がどうか聞いてみると、1975年に起こったことが事件の解決の糸口になるかもしれないと言っていた。

普通、閉鎖的である小さな町に外部からよくわからん探偵などが来たら、悪態の一つでもつきそうなものだが、宿屋の主人はモス探偵のことを「Mr.Moss」と呼び、彼の捜査にしっかり協力している。

そう考えると、スティーブン・モスは気さくで誠実な性格の良い男だったのかもしれない。

まとめ:スティーブン・モスよ永遠に……

探偵スティーブン・モス
今回は「ペインスクリークキリングス」の謎第一弾としてスティーブン・モス探偵について妄想考察してみました。
いや、多分、スティーブン・モスについてここまで考えているのも全世界に僕か開発者の方のみでしょう。

今回の考察をまとめてみると、

  • スティーブン・モスは元警察官の新米探偵であった
  • モス探偵はペインスクリーク病院地下で殺された
  • モス探偵は屋敷のベッドルームにバーナードを探しに来た
  • モス探偵襲撃には宿屋の主人の協力が不可欠だった
  • スティーブン・モスの功績を台無しにした張本人は保安官
  • スティーブン・モスは有能な探偵だった

という感じになります。
まあ、ちょっと妄想がすぎてる気もしますが、妖怪なりに疑問から根拠を見つけて推論しているつもりです。

結論としてモス探偵は当初思っていた以上に有能な人物であることがわかりました。

まさにエンディングに『Special Thanks』として名を残す価値のある人物だったわけです。

僕が「ペインスクリーク・キリングス」をプレイしてまず疑問に思ったのが、このスティーブン・モスの消息でした。
彼についてゲームをやり直し、いろいろな日記や資料を読んでまとめてみると、さらに新たな疑問が出てきてこの記事を書くことになったわけです。

まだまだ、決してプレイ時間が長いとはいえないこのゲームについての謎はあります。
次回は第二弾としてまた書いていくつもりです。
もし、興味があれば、ゲームをやり直して、今回の妄想考察について新たな気づきや考察があれば、コメントやメールで教えてくれると嬉しいです。

探偵スティーブン・モスは自分の命の危機に際しても最後まで事件の解決のために戦った誠実な男として「ペインスクリーク・キリングス」をプレイするプレイヤーの心に残り続けるでしょう。

ペインスクリークキリングズという名作PCゲーム(ネタバレほぼなし)【攻略編】

Steamの夏のセールにて購入したいくつかの作品を今、配信でプレイしている。
その中で、2020年、Steamで一番面白かったゲームについて今日は書いていこうと思う。

それが「ペインスクリークキリングス(The Painscreek Killings)」だ。

ペインスクリークキリングスとは??


ペインスクリークキリングスは、かつておきた未解決事件を紐解いていく、一人称視点のミステリーゲーム。

2017年9月27日に『EQ Studios』から発売されたインディーズPCゲームで、2018年9月12日に日本語への翻訳も完了している。Steamのレビューは軒並み「非常に好評」

ゲームのジャンルとしては探索アドベンチャーゲームといえばいいだろうか。
一人称視点で廃墟となった街の中を探索する形になっており、家の中の棚やタンス、ベッドの下など至る所を1つ1つを探索しなくてはいけない。

その中で開かなかったドアの鍵や暗号のメモ。さらには当時の事件の模様や人間関係を記した各登場人物の日記などを見ていき、ペインスクリークキリングスの未解決事件の真相を探っていくことになる。

開発元の『EQ Studios』はアメリカ人と日本人3人によるCGアニメーション制作チームで、元々はCMなどを制作する会社だったそう。それが、ここ数年で自作ゲームも手掛けるようになった。
製作メンバー7人で5年の歳月をかけて完成した本作を皮切りに、2021年には殺人現場でより本格的な捜査を行うトゥルークライムゲーム「Scene Investigators」も発売される。こちらはどちらかというと「L.Aノワール」みたいな雰囲気に近いものだろう。
「ペインスクリークキリングス」が良かっただけに新作も期待ができそうだ。

公式サイト:EQ Studios

ヴィヴィアン・ロバーツ殺人事件の解決


今作の舞台は1990年代の小さな町「ペインスクリーク」。
かつては栄えていたが、人工減少によって2000年を前に廃墟となってしまった経緯がある。

主人公は新米ジャーナリスト、ジャネットとなり、1995年に起きた「ペインスクリーク」の有力者で元市長のチャールズ・ロバーツの妻ヴィヴィアン・ロバーツの殺害事件を調査するために廃墟となった町に訪れるところから始まる。

来週に町が競売に出させることが決定しているため、事件の当時の様子を知る最後のチャンスだと、上司から依頼される形になるのだが一応、とくに制限時間は設けられていない。

今作の目的は大きく3つ。

  • ヴィヴィアン・ロバーツ殺害事件の真犯人
  • ヴィヴィアン・ロバーツ殺害事件の動機
  • ヴィヴィアン・ロバーツ殺害事件の凶器

もうこの時点でミステリー好きの人ならワクワクするだろう。
犯人だけでなく、その動機と凶器まで探さなくてはいけないのが面白い。

この3つの目的を達成するために、プレイヤーは廃墟に残された記事や日記などの記録を辿って、事件の真実や様々な人間関係、そしてこの町の歴史を知っていくことになる。

無人の町を探索する面白さと不気味さ

今作のような事件の真実を調査する推理ゲームは結構ある。
例えば、「探偵神宮寺三郎シリーズ」や「J.Bハロルドシリーズ」がそれだ。

コマンド選択式で町の人と会話をしたり、場所を捜索したりで人物関係や証拠を追っていく。

しかし、ペインスクリークで主人公が調査するのは事件から10年以上経った無人の町なのである。

主人公以外誰もいない、静かな郊外の町の中で、残された日記や資料、新聞などを元に事件を追っていく。それが今作の最大の特徴であり、面白いところである。

主人公が車でやってきた町は門が閉じられ、その門の横には保安官小屋がある。

町には誰もいない。
川の流れる音だけで静かな世界。
まるでこの世界に自分しか存在していないような寂しさと不気味さが面白い。

「ほとんどBGMがないから怖いな……」
「本当に無人なのかな……」

そんなことを思いながら、プレイを進めていく。

探索好きの僕にはたまらない難しさ

町の中に入ってからはどこに行くもプレイヤー次第。
とりあえず、カギが開いている建物から中に入っていく。

建物の中は棚や机、その全てのほとんどがボタンひとつで開けることができる。
そして、この中に当時の住んでいた人の日記や資料、次に進むためのカギなどが手に入るようになっている。

この探索が結構難しい。

廊下に置いてある小さな机。
そこにも引き出しが1つあったりする。そしてこの引き出しの中に貴重な資料が入っていたりするのだ。
だから気が抜けない。家に入ったら、とりあえず漁るのだ。それはもうドラクエの主人公よりも念密に。罪悪感を感じることはない。なぜならもうこの町には誰もいないのだから。

進めていくと、いたるところの引き出しに鍵がかかっていたりする。
通常の鍵であれば、その鍵を見つければいいのだが、中にはダイヤルロック式のものもある。

4桁や5桁の番号。
それらは日記を読んでいけばそのまま記載されているものもあれば、そこから個人に関係する番号を読み解いていかなくちゃいけないものもある。
ただ、探索をするだけでなく、しっかり手に入る資料から人物関係、人物描写を読み解いていかなくちゃいけない。
ここら辺に推理・パズル要素がある。

攻略には探偵になった気分で攻める姿勢が大事

今作は日記から人物描写を読み解く必要性があるゲームだ。
それを助けるためにメニュー画面から一度読んだ資料の一覧が出てくる。

さらに、それを手助けしてくれるのが、カメラの存在だ。
主人公はジャーナリストということもあって、カメラを常に携帯している。
日記以外にも写真や看板などの物的証拠などもたくさん見つかるため、それらを写真撮影してストックしておくことができる。

しかし、これを駆使しても、普通に受け身でプレイしているだけでは、灰色の脳細胞がないかぎりは記憶に留めておくことはできないだろう。
それだけの情報量があるゲームなのだ。

例えばとある鍵が見つかったとする。
その鍵がなんの鍵なのかわからない。でもいろいろ捜索していくうちに鍵が合うドアを発見した。

ドアの先にダイヤルロックの鍵のかかった机を見つけた。
でもナンバーがわからない。

他に鍵が開いてる家もなく、探索できる場所もない。
つまり、このダイヤルロックを開けるしか次に進む手段がない……!!

これの繰り返しが起きるのがこのゲームだ。

だからこそ、入手した鍵が誰の家で、その家の住人はどんな人物で誕生日はいつなのか。
そういう人物像をしっかり模索していかなくちゃいけない。

そのために、このゲームは自分の手でメモを残していかなくちゃいけない。
それが攻略の一番の鍵だ。

絡み合う人物関係

今作の目的は1995年に起きた「ペインスクリーク」の有力者で元市長のチャールズ・ロバーツの妻ヴィヴィアン・ロバーツの殺害事件の真犯人を見つけることにある。

日記や資料を読み進んでいくと、ヴィヴィアン・ロバーツに関係する多くの人々の名前が出てくる。
そして、彼ら同士も複雑に人間関係が絡み合っている。
この人間関係をしっかり追っていくこともこのゲームをクリアするために重要なことだ。

町の有力者で街の発展にも寄与したロバーツ家とそこで働く人々。
先進的な老人介護病院として成長したペインスクリークコミュニティー病院と町の人々。

この人物はどんな職業で、どんな性格なのか。
そしてどんな過去を持っていて、事件当日はどんな行動をしていたのか。

これらをメモや表に自分でまとめていく作業をまさに、古典ミステリーにおける名探偵ポアロやミスマープル。
実は僕はゲームプレイ以上に配信外で日記や証言から人物関係や時系列をメモしていく作業が非常に楽しかった。
その僕のメモもネタバレを伏せて別記事で明記しておくので、ぜひ攻略に役立ててほしい。

参考記事:ペインスクリークキリングスの時系列【攻略メモ】

ガチな探偵気分が味わえるゲーム

今作はある意味作業ゲームだ。
なので、そういうのがダメな人にはあまりオススメできない。

例えば、「ダークソウル」で怪物との戦闘よりもここに何かあるんじゃないか、この先にどんな景色があるのか、と探索に楽しさを見出している人や「フォールアウト」でふと見つけた小さな洞窟に以前そこに訪れた探検者の日記を読み進めていくことに楽しみを見出す人は迷わず、このゲームをプレイするのをオススメする。

とくに後者の記憶追随派が好きな人にはかなりオススメである。

記憶追随という点でいうと、実はこのゲーム。
ジャーナリストである主人公が事件を調査する数年前にも私立探偵が殺人事件を調査しているという経緯がある。

そのため、町にはその私立探偵が記したメモも各所で見つかる。これが面白いのだ。

プレイヤーは10年前以上に起きた事件に関する調査をしながら、その事件を調査した探偵の記憶もダブルで追随していく。おら、ワクワクすっぞ。

ペインスクリークキリングスの妖怪攻略メモ

ペインスクリークの時代背景

今作は日記や資料を読み解くと、人物関係だけでなく、1930年代から1990年代までの時代背景がしっかりある。

ペインズクリークという郊外のひっそりとした町はもともとは炭鉱で名を馳せた町だった。
しかし、とある事故を元に炭鉱事業は衰退し、若者は町からどんどん離れ、高齢化が進んでいる。

そして、1995年の事件をもとに過疎化が加速し、ついに廃墟化してしまったのだ。

ゲーム内にニューランド州という架空の記述があったことから、舞台はアメリカであることが推測できる。

ちなみに「ペインズクリーク」という水路がカリフォルニア州テハマ郡にある。
また、オーストラリアに「パインクリーク」という川の畔にある町があり、ここが炭鉱として栄えた町ということからここがモデルになっている可能性もある。

ペインスクリークの人物関係

ゲーム内は人物と会話をすることがなく、日記や物証を捜索し、そこから過去の出来事を調査していくようになっている。そのため、なかなか人物描写を想像できない。

ただし、ゲーム内にはいくつか人物の写真が見つけることができるので、それを元に簡単に人物関係を洗ってみた。ここに出ている人物が全てではないし、僕の主観が多分に入っているし、画像も大したものではないがぜひ参考にして欲しい。

さすがにこの画像を見ただけで真犯人がわかる人はいないだろう。
ここに書かれている情報は日記などを見ることですぐにわかってくる。

みんな人の良い顔をしているくせにそれぞれに必ず裏の顔がある。人間ってのは本当に怖い生き物だ。

この画像に書かれている人はロバーツ邸に関係する人々だ。
この他の部類として、「ペインスクリークコミュニティ病院の関係者」「ペインスクリークの町(宿屋、教会、墓地)の人々」「事件を調査する人々(保安官、私立探偵)」などがある。生年月日は判明している人のみ記載していく。

ロバーツ邸の人々

チャールズ・ロバーツ


元市長でヴィヴィアンの夫。
名家の出身でペインスクリークの有力者。

母マデリーンに頭が上がらず、ヴィヴィアンとの夫婦仲は年々冷めてきている。
娘トリシャとの関係は良好で、トリシャが懐いているドロシーを信頼している。

また、マシュー神父の息子であるスコットを気に入っている。
顔を見る限り、良くも悪くもお坊ちゃん。能力というよりも家柄で市長にまでなったと思われる。

ヴィヴィアン・ロバーツ


本事件の被害者。ペインスクリークの有力者チャールズの妻。
1940年生まれ。

有能な女性でキャリアウーマンとしてペインスクリークの町の発展に尽力。
ロバーツ鉱業会社の副社長。ロバーツ救済基金を設立。市民賞を受賞の他、炭鉱事件の時は義援金を被災者に送るなどなかなかの人間力がある人物。

20世紀は現在よりも女性の地位にぐちぐち言う輩も多かったため、シンボルとして他の女性からも敬愛されている。ペインスクリーク病院の電話から肉声を聞くことができる。

トリシャ出産時にとある問題が起きた過去がある。
ビビアンと書きがち。

トリシャ・ロバーツ


チャールズとヴィヴィアンの一人娘。
1974年6月11日生まれ。

母にあまりなついておらずドロシーになついている。
父親とはまあまあ仲良い感じ。

スコットと恋仲になるものの、母親が亡くなり、さらにその犯人がスコットであることを知るとノイローゼになり入院する。

名前が覚えにくく、顔の感じだけでなく、日記を見ていてもわがまま。物語好き。

ドロシー・パターソン


ロバーツ家の古参メイド。
1935年11月15日生まれ。屋敷には1962年3月27日、27歳で雇用されている。

なんかもう表情からして良い人。どの人の日記にも悪く書かれていない良い人。
ロバーツ家からも信頼されている。

でもこういう人はキレると怖いのを僕らは知っている。
「古参メイド」ってなんかパワーワード。

バーナード・ホプキンス


ロバーツ家の執事。
1944年11月15日生まれ。屋敷には1973年5月8日、29歳で雇用されている。

実は元軍人で背が高いイメージ。
仕事はできるが、寡黙で冷たい印象。ロバーツ家から信頼されている。
父親を炭坑事故で亡くしている。

ロバーツ家のジムでよくトレーニングしてる。

ワンダ・タイラー


ロバーツ家のメイド。デリックの母。
1947年2月6日生まれ。屋敷には1972年8月24日、25歳で雇用されている。

写真ではすごく綺麗な人なのに、なんかおばあちゃん感がしてしまう人。さらに診断書見ると、170cmで74kgとかなり強い。
癌を発症して長らく病院に入院。

デリック・タイラー


ロバーツ家の運転手兼トリシャのボディガード。ワンダの子。
1970年5月2日生まれ。屋敷には1990年3月23日、20歳で雇用されている。

トリシャとスコットと年が近いため、小さい頃から三人で仲良く遊んでいた。
トリシャに恋心がある模様。あとオカンを大事にしてる。

アンドリュー・リード


ロバーツ家の庭師。酒飲み。
1951年7月22日生まれ。屋敷には1971年8月12日、20歳で雇用されている。
実は屋敷の雇用人の中ではドロシーに次ぐ古参。

奥さんと息子がいるが酒飲みが原因で離婚。
なんかジョニーデップもしくはゲーリーオールドマンが演じてそう。なぜか写真がモノクロ。

メアリー・マルティネス


ロバーツ家の新参メイド。
1973年3月6日生まれ。屋敷には1991年6月3日、18歳で雇用されている。

ヴィヴィアンに憧れており、事件の第一発見者でもある。
ペインスクリークの名物カフェであるムーンカフェの元従業員で、デリカテッセンを開くのが夢。

噂好きで履歴書に顔がないため、唯一顔がわからない。
南米系の名前なので、僕の中のイメージは黒人女性。

デリカテッセンをググろうとしている君が見える。

スコット・ブルックス


マシュー神父の息子でヴィヴィアン殺人事件の容疑者。
1975年6月1日生まれ。

チャールズに気に入られ、庭師として手伝いをする。トリシャと恋仲。
見た目もいいし、礼儀正しい男。なんかつまらん。

トム・パーカー

屋敷の警護担当。ベテランで、スタッフからも信頼されている。
1994年に病弱な妻の介護のために退職する。
いろいろなことが起こる屋敷で唯一、無事に任期を満了した人物。

ちなみに日記には一回くらいしかその名前は出てこないので、全く重要人物ではない。

サミュエル・グリーン

屋敷の警護担当。トムの後任でやってきた。
ほぼ記載がないため判断できないが、真面目に仕事はやっていたようだ。

ペインスクリークの町の人々

ジェームス・ハワード

町の保安官。プレイヤーが最初に読む日記はこの人のもの。
ヴィヴィアン・ロバーツ事件を解決すべく、私立探偵とともに調査する。

しかし、町の人口減少もあり、1998年に異動命令が出る。
事件に疑問を持ちながら、ペインスクリークを去ることになる。

スティーブン・モス


依頼をされて、ペインスクリークの事件調査にきた私立探偵。

彼が調査をした頃はまだ町には人がいたため、彼の痕跡をたどることも推理をする上での大きなキーになってくる。
免許証をみる限り、探偵だけど、イメージは刑事コロンボ。プレイヤーが最初にたどり着く保安官室にて肉声を聞くことができる。

町の中央に停まっているのは彼の車。車は細部にわたりしっかり探そう。

マシュー・ブルックス


ペインスクリーク墓地近くにある教会の神父。

前神父であるカルヴィン神父とともにロバーツ家からも信頼され、息子スコットを働きにいかせる。
いい人っぽいけど、なんか暗い。写真が割とオバマ。

カルヴィン神父


マシューの前の神父。
この人も町の人からは信頼されていたようで、なんかポアロに出てきそうな感じ。

いい人っぽいけど、顔はちょっと悪そう。

オリバー・ギブソン

写真店のおじさん。トリシャの家庭教師なども勤めていた。
ドロシーと結構仲がよく、町が閉鎖されるのを嘆いていた。

イメージはメガネかけた太っちょの好々爺。宿屋での電話で声を聞くことができる。
声を聞く限り、相当じじい。

宿屋の親父

町の中央にある宿屋の親父。名前はあったかどうか忘れた。
スティーブン・モスがこの宿に泊まっていたり、古くから営業していたことからこの宿屋を探すことも調査を進める上で大事。

ティモシー・スコットくん

8歳の男の子。

おもちゃを取ろうと川に入り、溺れて亡くなってしまった可哀想な男の子。

ヨシュア・S・タイラー


1989年11月3日、公園で遊んでるのを最後に行方不明になった男の子。
町のいたるところに行方不明の張り紙がされている。

ステファニーちゃん

6歳の女の子。

ハロウィンの日に蛍を追っかけて森で迷子になってしまったものの、とあるメイドに助けられる。めでたしめでたし。

ペインスクリークコミュニティ病院の人々

ヘンリー・ジョンソン


1933年生まれ

院長であり、かつロバーツ家のかかりつけ医。

ヴィヴィアンにうまく取り入り、院長まで上り詰めた男。
なんか悪いことしてそうと当初思っていたが、救済基金の金を横領していた。顔がビルゲイツ。

キャサリンとスーザン

病院の看護婦。

医者の下で懸命に働く彼女らも大変である。夜勤もあるし。
実は彼女たちが地球を救うストーリーがあるらしいのだが、それは僕の夢の中の話だ。

その他の人々

マデリーン・ロバーツ


1907年生まれ

チャールズの母。
チャールズの頭の上がらない存在でイメージはガミガミおばさん。
でも写真は結構綺麗な人。心臓発作で死亡。享年68歳。

ペインスクリークの町墓地には彼女の墓が一番格式の高いものとなっている。
物語にはチャールズの父、つまり彼女の夫に関する記述が一切なく、墓はあるものの普通の墓と同じことから、彼女自身が相当のやり手だったことがうかがえる。

シルビア

マデリーンのお付きの女性。
とある手紙をカルヴィン神父に書く。

それ以外は特に印象がない。

パトリック

マデリーンの運転手。

特に印象がない。

ジャネット・ケリー


本作の主人公。女性のジャーナリスト。
上司がやるはずだった仕事が、編集長によって抜擢されて今回の調査を任される。

ちょっと顔が怖いし、アニー・レノックス。

リチャード・ハリス

主人公が勤める雑誌社ハワードタイムスのチーフ編集長。

主人公にヴィヴィアン・ロバーツ事件の調査を依頼する。
事件の真相を掴めないとめちゃめちゃ怒られたりするので、結構めんどくさい上司なのかも。

ペインスクリークキリングスを自力でクリアするために

今まで作業ゲーだの本格派だの大層なことを言ったが、実は今作はちゃんとメモをとって人物関係を追っていけばクリアはそんなに難しくない。

なぜなら、ルートはほぼ一本道だからである。

一見、町の中は自由に探索ができるようになっているが、実際に最初から行ける場所は限られており、これを見つけないと次にいけないなど制約がしっかりある。

それをあまり感じさせない工夫がなされているから面白かったのだが、先ほど書いたダイヤルロック式の番号や仕掛けなどの謎解き要素も理不尽なものはほぼないといっていい。

一部、ちょっと難しい謎解きもあるが、ちゃんとヒントが用意されており、ゲームバランスが非常にいい作りになっている。

確かに僕も何回か詰みそうになった場面があった。

しかし、その全てがただ単に

探索不足

だった。

以下に攻略に必要なポイントをまとめたので、攻略で詰んだと思ったら参考にして欲しい。

  • 大まかなルートは1つなので、次に行ける新しい場所を開ける鍵を探そう
  • ダイヤルロック式の番号は必ずヒントがあるので、今はそのままにしておこう
  • 詰んだ(次にいくところがない)と思ったら、これまでに行った場所をもう一度くまなく探そう
  • 捜索するためのポインターがアクティブになるところが小さいのがこのゲームの欠点なので、とにかく怪しいところはポインターを動かしてボタンを押してみよう

また、ペインスクリークの探索場所は大きく分けて4つしかない。

  • ロバーツ邸
  • ペインスクリーク病院
  • アンズコートヤードイン&スイーツ(宿屋)
  • ペインスクリーク教会

攻略に詰みそうになった時はまずこの4つの探索を再度行おう。
どうしてもうまくいかないときは一度、オープニングからやり直してみるのも手だと思う。

まとめ:次記事からネタバレ大いに含みます

実は今回、ペインスクリークキリングスに関してついでに書こうと思っていた後半の考察部分がかなりのボリュームになってしまったため2記事に分けることにした。
今回の記事はペインスクリークというゲームに関する紹介から、攻略とまではいかないもののコツのようなものを『攻略編』書いてみた。

次記事では「ペインスクリークキリングス」というゲームをプレイした感想や疑問に残る点などを『考察編』と題して書いている。
正直本当に書きたかったのはこっちの方で、ゲームに残る謎などについていろいろと妄想している。考察というより妄想だ。

それでも本編をクリアした人なら少しだけ楽しめる内容になってると思うので、ぜひこちらも見ていただけると嬉しいです。

【ネタバレあり】
ペインスクリークキリングズに残る謎1 探偵スティーブン・モスという男【ネタバレ考察編】

ペインスクリークキリングスの時系列【攻略メモ】

ペインスクリークの時系列

ペインスクリーク

ここに書かれている内容は僕がプレイ中に見つけた日誌から要点をまとめた攻略メモです。
日誌に書かれた内容をそのまま書いているわけでなく、僕なりにまとめている内容なので、記載にミスがあるかも。ごめんぬ。

日誌の書かれた日付を元に時系列を作成し、その内容とその日誌などを見つけた場所をカッコ書きしていいます。色字に大きな意味はなく、僕がプレイ中に書いたそのままのメモを掲載しています。
ネタバレの根幹(物語の後半部分)に関わるところは伏字にしているので、気になる人はクリックをして表示してほしい。前半部分に伏字がめっちゃ多いのは仕様。

1936 年

ペインスクリーク病院
ペインスクリーク病院が開業
(ペインスクリーク新聞 1996年)

1971年



2.25 どこかの家の養子になることを夢見てたが、自分は教会にやってきた。
家庭と呼べるものに憧れはあるが、カルヴィン神父は天は別の将来を望んでいると仰った。
(マシューの日記/教会)

5.2 ロバーツ家が新しいメイドを募集している。
私はロバーツに自分の親戚にその仕事に見合う人がいると言ってしまった。
嘘を言ってしまった。
でもどうしてもソフィアにペインスクリークにきて欲しかったのだ。
ソフィアは仕事があることを喜んでくれるだろう。
(マシューの日記/教会)

6.30 ビビアンとチャールズの結婚
ビビアンはロバーツ鉱業会社の副社長に就任
(スティーブンモスの日記より/車)



8.10 屋敷の仕事が決まってソフィアもこちらの生活に慣れてきたようだ。
一緒にペインスクリークの街を回った。彼女に見せたいものがたくさんある。
(マシューの日記/教会)

10.27 今日はソフィアの休みの日だった。二人でムーンカフェにいく。
ここで過ごすのが好きだ。
教会とリトルビック書店も入れて確実にお気に入りの場所になるだろう。
(マシューの日記/教会)

1970年代前半

ビビアンロバーツが病院の改修の必要性を案じ、ロバーツ救済基金を設立。
病院をはじめとして、ペインスクリークの人々の生活をサポートすることを目的とした。
(ペインスクリーク新聞 1996年)

1972年


4.28 チャールズの選挙が始まる。
ウィルソンとエドワードも協力してくれるようだ。
彼らの協力で党派の士気も上がるだろう。
(ビビアンの日記/邸宅ビビアンの部屋)

6.30 今日はビビアンとチャールズの結婚記念日。
チャールズがお気に入りのレストランに連れて行ってくれた。とても嬉しかった。
ディナーの後は海辺を歩いて過ごす。
(ビビアンの日記/邸宅ビビアンの部屋)

8.9 今日はマデリーンが来る。
いつ子供ができるんだって言われるだろう。前の流産からそんなに経っていないのに。
(ビビアンの日記/邸宅ビビアンの部屋)

10.13 今日、エドワードから連絡があり、契約の変更を押し切ってきた。
会社の信用に関わることだし、要求は拒否した。
チャールズへの協力を餌に彼に脅されるとは思わなかった。
(ビビアンの日記/邸宅ビビアンの部屋)



11.20 今日ソフィアというメイドが入ってきた。
マシューからの紹介で、彼のいとこだそうだ。とても可愛らしくてマナーもいい。覚えも早い。
仕事をどうやったら完璧にこなせるか熱心に聞いてきて、彼女のことを気に入った。
(ドロシーの日記/邸宅ドロシーの部屋)

1973年


3.3 炭鉱崩落事故の発生
ペインスクリークから6名。その他ヒルサイド、オールドクリーク地区から計13名亡くなった。
炭鉱はロバーツ鉱業会社のもので、ロバーツ家に入籍したばかりのビビアンロバーツは約96000ドルの義援金を集め、自社から24000ドル、合わせて120000ドルを遺族へ寄付した。
(新聞記事より抜粋/邸宅2F)

鉱業事故後、ロバーツ鉱業会社は不況に陥る。
(スティーブンモスの日記より/車)



3.10 配達人がソフィアに見惚れてた。
ソフィアを家の中に下がらせなくちゃ行けないほどに。もっと何か羽織らせた方がいいかも。
(ドロシーの日記/邸宅ドロシーの部屋)

6.20 マシューが時々ソフィアがうまくやってるか見にくる。
うまくやっていることをいうと、マシューはとても嬉しそうだ。
彼らの関係を知らなければ、マシューはソフィアに惚れていると思うだろう。
(ドロシーの日記/邸宅ドロシーの部屋)

9.24 今日はひどい雨だった。
ソフィアに愛されるとはどういうことか聞かれた。
両親と一緒にいる時だと答えると、彼女は黙ってしまって、自分に両親がいないことを告げられた。
彼女をもっと支えてあげなくちゃ。
(ドロシーの日記/邸宅ドロシーの部屋)

10.16 ジャクソン&ルイスからペインスクリークコミュニティ病院のメディカルプロバイダーに任命されたことの感謝状がビビアンへ。
チャールズの市長就任にも貢献するとの記載。名義はエリックWキャンベル
(感謝状/邸宅) 

1974年


5.3 デリック4歳の誕生日。ビビアンが誕生会を開く。ビビアンへの感謝
デリックがパパに会いたいという願い。父に見捨てられたことは彼には言えない。
(ワンダタイラーの日記/タイラーの家)



5.3 ビビアンは退院してからも静かなまま。
ジョンソン医師がいうには体は回復したものの、以前のような生活に戻るためには時間がかかるとのこと。
だが、私たちの関係はもう以前のように戻ることはないだろう。
(チャールズの日記/邸宅隠し書斎)

6.11 トリシャロバーツ誕生
緊急手術のためビビアンはぺオンスクリーコミュニティ病院に緊急入院
数ヶ月の入院中、ヘンリージョンソン医師は彼女の拠り所だった。
(スティーブンモスの日記より/車)

6.11 今日、娘が生まれた。トリシャと名付ける。
ビビアンは帝王切開が必要だったが、母子ともに無事で会ったことを神に感謝したい。
我が家に待望の赤ちゃんがやってきた。幸せであると同時に不安が募る。
母が生まれてきたのが女の子であることを知ったら何と言うだろうか
(チャールズの日記/邸宅隠し書斎)

6.17 トリシャを愛している。それはビビアンも同じだろう。
母、マデリーンの男の世継ぎを持つことへの強い思いがビビアンのトリシャへの愛情に影響がないことを願う。
(チャールズの日記/邸宅隠し書斎)

8.16 ビビアンが入院。今年はこれで2回目。
今回は精神不安定によるもの。
ジョンソン医師は私にビビアンに会わない方がいいと言ってきた。
母が男の世継ぎを欲しがっているのに、ビビアンは今、妊娠することは危険だという。
私はどうすればいい?
(チャールズの日記/邸宅隠し書斎)

8.16 ビビアンの病状は安定してるが、完全な回復にはあと半年必要であること。
チャールズが病院にくることでビビアンが取り乱すこと。
マデリーンが男子の世継ぎを求めていることがビビアンのトラウマになっていることをチャールズに伝える
(ヘンリーのビビアンロバーツ診断書)

8.22 ビビアンが精神不安定で入院。ドロシーが世話をワンダに一任。
ビビアンは不妊になる。マデリーンが男の子の世継ぎを欲しがっているのでナーバスに。同情するワンダ。
(ワンダタイラーの日記/タイラーの家)



8.30 ワンダやバーナードは私を嫌っている。
でもドロシーは私を気にかけてくれる。警備員のトムも大切に扱ってくれる。
ビビアンもチャールズも優しいし、マシューも。私はラッキーだわ。
(ソフィーの日記/ドロシーの家)

10.9 ワンダのソフィアに対する嫉妬。1年しかここで働いていないのに、みんなが世話を焼く。彼女がどこかにいなくなってしまえばいいのに。
(ワンダタイラーの日記/タイラーの家)

10.20 マシューは時間のある時に話をしにきてくれる。
なんだか孤児院のころを思い出す。
(ソフィアの日記/ドロシーの家)

11.16 ソフィアがトリシャの面倒を見ているとき、彼女は私の相談相手にもなってくれた。
彼女は私の全てを理解してくれた。ただ彼女と関係を持ってしまうとは思いもしなかった。
これからどうすればいい?
(チャールズの日記/邸宅隠し書斎)

12.29 この家でメイドとして働けるのは最大の幸せ。
まさか、結婚している男性とこんな関係になるなんて。
今、私は彼の子を身篭っている。マシューになんて言えばいいだろう。
(ソフィーの日記/ドロシーの家)

1975年



1.16 ここにきて数ヶ月がたつ。
ここの宣教活動は思ったよりきつい。綺麗な水もないし貧相な食事しかない、。
薬も不足している。WHOに支援の要請をしているが、返事は返ってこない。
(マシューの日記/教会)

2.2 チャールズに屋敷の近くに一軒家を用意したので、そこでソフィアと住んでくれるよう頼まれる。
彼には協力するけれど、いずれバレることは伝えておいた。
(ドロシーの日記/ドロシーの家)

2.6 ソフィアのお腹がどんどん大きくなる。
チャールズから感謝され、必要な物は言ってくれと言われた。
ソフィアがペインスクリークを出る時の言い訳を考えなくては。
(ドロシーの日記/ドロシーの家)

3.3 カルヴィン神父にここに送られた時、半年ほど滞在してはどうかと言われた。
今、ここに半年滞在して、もう半年いようと思う。ここは多くの人が助けを必要としている。
(マシューの日記/教会)

3.8 インドネシアの宣教活動中のマシューからソフィアへの手紙。マシューとソフィアがいとこ同士ではないことを夫妻に打ち明けるかどうか迷っている
(マシューの宣教活動)

3.15 マシューから手紙がきた。
インドネシアの滞在を延ばすそうだ。
彼がいないのは寂しいけど、これでもう少し私の今の状況を説明する準備の時間が持てるのはちょうど良かった。
(ソフィーの日記/ドロシーの家)

3.18 マシューから誕生日の電報が届く。
特別なプレゼントがあり、それが私たちのお気に入りの場所にヒントがあるようだ。
パズルは解いた。でも彼になんて返せばいいの??
(ソフィーの日記/ドロシーの家)

ソフィーの誕生日
(マシューの電報)

4.6 ソフィアも妊娠8ヶ月になった。
彼女は幸せだ。と言った。男の子ならなお嬉しいと。
彼女の考えが理解できなかった。ビビアンがこれをどう思うか、考えずにはいられなかった。
一体どこでこんな風になってしまったのか。
(ドロシーの日記/ドロシーの家)

4.12 ソフィアからマシューへの感謝の手紙
あなたはいつも誠実だった。孤児院の時の願い事だった私の貧乏にならないこと。これが今叶おうとしている。詳しくは今度帰ってきたときに話すわ。
(ソフィアの手紙)

6.1 今日の午前8時20分、男の子が生まれる。
ドロシーはなんでも世話してくれる。私がまるで彼女のボスになったかのよう。
チャールズはいつも私のところにきてくれるけど、仕事に集中して欲しい。
(ソフィーの日記/ドロシーの家)

6.16 チャールズから母親のマデリーンが2週間後に来ることを伝えられた。
彼女は私たちの関係を知っているそうだ。
でも彼女がチャールズに私と赤ちゃんの面倒を見るように言ってくれたらしい。
これでメイドにならなくて済む。チャールズがヴィンセントと名付けた。
(ソフィーの日記/ドロシーの家)

6.16 ドロシーから不倫の顛末を聞いたこと。
チャールズのした過ちを叱咤するとともに、生まれてくる子供が正式に家系の血筋になること。ビビアンにはこのことはまだ言わないこと。が書かれている。
(マデリーンからの手紙)

6.18 娘のトリシャとビビアン自身を守るためにも、ソフィアとその子供をチャールズの元から去らせるべき。町からも出ていかせるべきだろう。
チャールズにはこの不貞が世間に知られれば、政治的地位が落ちることを理解させるべきだ。
ビビアンからの願いを聞いて、チャールズがマデリーンの処方箋を書き換え、投与薬の3倍の強さを処方。
(ヘンリーからビビアンへの手紙)

6.21 チャールズ・ロバーツの遺言状記述の変更
・項目1
遺言第6B条の変更
チャールズ・ロバーツの直系であるロバーツ家で生まれた男子でなければならない。もし彼が長男で、ほかに子がない時、チャールズ・ロバーツ家の死後、ロバーツ家の全財産を相続するものとする。唯一の条件は、その息子は最低25歳でなければならない。
・項目2
遺言第6A条は全て削除するものとする。
「チャールズ・ロバーツの死後、ロバーツ家で最初に生まれた子供は、ロバーツ家の全財産50%を相続するものとする
・項目3
遺言第11条への追加
ヴィンセント・ロバーツ、1975年6月1日ニューランド州ペインスクリーク生まれ、チャールズ・ロバーツとソフィア・ミラーの子、は1975年7月1日付けでロバーツ家の親族であることを正式に認めるものとする
(ランダル・ルイスによる遺言捕捉書)

6.26 23時、ビビアン、ジョンソン医師、アンドリューがソフィアを呼び出し、彼女に詰め寄る。
取っ組み合いになり、近くの井戸に頭をぶつけたソフィアが動かなくなる。
ジョンソンが彼女が死んだことを確認。
ビビアンは死体と赤ん坊をどうにかするよう二人に指示。
アンドリューはビビアンを守るためにすべきことをした。そして3人は誰にも言わないことを誓い合う。
(スコットの日記/小屋)

6.28 マデリーンが監視カメラの録画テープを依頼

7.4 マデリーンロバーツに同行してシルビアはチャールズを訪ねる。

ビビアンは精神不安定で数ヶ月間ペインスクリークコミュニティ病院に入院しており、その間にチャールズがソフィアと不倫関係になる。
二人の間には男の子が生まれる。
(シルビアによるカルビン神父への手紙)

7.4 カルヴィン神父がパスケットに入った赤ん坊を連れて孤児院へ(シスターレイチェルからの手紙)

7.6 ソフィアとその赤ん坊がペインスクリークを出る
マデリーンはソフィアがロバーツ家に認められているのにここを出ていくはずがないと言っていた。
マデリーンは専属の運転手のパトリックとシルビアにソフィアを捜索するよう依頼。

この2ヶ月弱後、マデリーンが心臓発作で死亡。(8.27)
シルビアはこのマデリーンの早すぎる死亡に疑問を呈している。

マデリーンは心臓に病気があったものの、常に同じ薬を飲んでいたのに、こんな短期間に病状が悪化するのはおかしい。
ペインスクリーク滞在時の医者の処方箋は一緒だが、医者はロバーツ家かかりつけ医のヘンリージョンソン。
さらに、マデリーン死亡後、彼女の検死はチャールズによって行われなかった。
(シルビアによるカルビン神父への手紙)

7.6 子供の名前が決まった。ヴィンセント・ロバーツと名付けよう。そして彼を私の相続人にしよう。
ソフィアもビビアンからうまく隠れているようだ。私もここ2日会えていない。どこにいるのだろう。
(チャールズの日記/邸宅隠し書斎)

9.16 明日、家に帰ることになる。
ここの人たちと別れるのは寂しいけれど、帰って故郷の人に会うのが待ち遠しい。
(マシューの日記/教会)

9.19 今朝、カルヴィン神父に呼ばれた。
ソフィアが街を出て行ったと。
彼女に何かあったに違いない。
(マシューの日記/教会)

12.29 ソフィアがペインスクリークを出て半年が経つ。
どこへ行ったかはわからない。カルヴィン神父はもう忘れるようにと言った。
そうだ、私にはやらなければならないことが山ほどある。
(マシューの日記/教会)

1979年


7.24 ビビアン市民賞を受賞
(受賞トロフィー/邸宅)

1980年代前半


ペインスクリークの人口は減少し始め、若者は戻らず、町には高齢者が多くなる
これにより、ペインスクリークコミュニティー病院は高齢者の治療に焦点を当てることとなる。
(ペインスクリーク新聞 1996年)

1981年

1.24 学校から連絡があった。デリックが父なし子と虐められているそうだ。
自分の父親がどこにいるか。なんて言ったらいいのだろう。
(ワンダの日記/タイラー家)



2.20 デリックが鳥の巣をつついて、ひなを石で殴り殺したらしい。
校長から何かトラウマがあるのではと言われた。
まさか、デリックがソフィアが殺された現場を見たなんて言えない。
(ワンダの日記/タイラー家)

5.11 デリックが学校を辞める。
(ワンダの日記/タイラー家)

6.17 デリックが殺人現場に遭遇したトラウマが語られる
5ヶ月間のカウンセリングで状態は少しずつ良くなっている。

「かべの向こうで音がした。いつもカギがかかっているドアのむこうで何かが光ってた。ドアの鍵穴から向こうをのぞいたら、4人の人がいて、赤ちゃんの泣き声がした。一人が倒れて、頭をうった。その人は動かなくなったけど目が開いていた。
僕のパンツが濡れていた。だって、その人は僕をみていたんだもの」
(デリックの精神鑑定書/キャサリーン・マクダウェル院長)

1982年


2.14 親愛なるソフィアへ
カルヴィン神父から聖職者としての心得や主への信仰と人々への思いやりの精神を学んでいる。
彼から重要な責任を任せられるようになった。彼ももう引退するのかもしれない。
彼のお気に入りのデスクを譲り受けたよ。パスコードは君が孤児院に初めてきた日だよ。

最近のペインスクリークはとても静かだ。小さな町だから特別なことなんかない。
オリバーはイベントカメラマンをしてるし、チャールズとビビアンはいつも通り仕事に励んでいる。
トリシャは7歳になった。本当に賢い子で父親と出かけるのが大好きだ。
ドロシーは変わらずに僕らが好きなドロシーだし、バーナードも相変わらず頼りになる執事だ。
僕もまだここにいる。君を待っている。

教会の屋根裏部屋で今も木彫りをして暇をつぶしているよ。だいぶ上手くなったんだ。
僕が君に抱いていた思いを君は気づいていたのか、今となってはわからない。

君がいなくなってから、手紙を書き続けていた。でも送りはしなかった。正直、君がどこにいるかわからないけれども、今僕が言えることはどうか元気でいてほしいということだよ。手紙はこれで最後にする。いつの日か会えることを祈っているよ。
(マシューからソフィアへの手紙)

1984年


11.1 マシューへソフィアが身篭り、子供産んだこと。
そして、それの子供がスコットであることを知らせる手紙
(カルヴィンの手紙)

1985年


4.6 スコットが孤児院から出る。マシューとの出会い。スコット・ブルックスという名前になる。
(スコットの日記/教会)

4.8 サインをして正式にスコット・ブルックスになる

5.3 マシューと屋根裏部屋へ。おもちゃをもらう。隠し場所を作ってもらう。
(スコットの日記/教会)

6.6 年上の子どもにスコットが虐められる
(スコットの日記/教会)

6.23 マシューに怪我を手当てしてもらいながら、いじめっこたちを許すよう諭される。
(スコットの日記/教会)

7.12 トリシャにいじめっこから救われる。チャールズロバーツのようになりたいと思うようになる。
(スコットの日記/教会)

9.15 5歳年上のデリックと出会う。デリックは絵が上手。
(スコットの日記/教会)

1988年

11.13 スコットって変な子。いつも静か。
でもいじめていいわけがない。
(トリシャの日記/邸宅2F)

1989年


1.6 習い事が嫌い。バレエは難しいし、つまんない。
礼儀作法が一番嫌い。私はママみたいになる必要はない。
(トリシャの日記/邸宅2F)

8.3 パパとしばらくあっていない。パパに会いたいな。
ママはいつも仕事ばかり。ママは私のこと好きじゃないのかも。ドロシーのことをママって呼びたい。
(トリシャの日記/邸宅2F)

11.3 ヨシュア・S・タイラーくんが公園で行方不明
(掲示板の張り紙)

1990年


1.12 スコット・トリシャ・デリックでサイクリング。スコットと競争をして、スコットが転んで怪我をした。
(デリックタイラーの日記/タイラーの家)

2.18 ピーターソンが81歳で亡くなる。
ペインスクリークは人口がどんどん減っていることを嘆くスコット。
(スコットの日記/教会)

3.14 デリック、チャールズから専属運転手のオファー
(デリックタイラーの日記/タイラーの家)


4.1 三人でタイムカプセルを墓地の大きな岩の近くに埋める
(デリックタイラーの日記/タイラーの家)

4.22 トリシャとよく話すようになる。彼女への愛情を綴る。
(スコットの日記/教会)

5.14 マシューに人生に目標を持つことを言われる。マシューの目標は??
(スコットの日記/教会)

5.16 チャールズの運転手としてニューヨークへ行くデリック。そこでがトリシャの誕生日に日記を買う
(デリックタイラーの日記/タイラーの家)

5.18 デリックがチャールズの運転手になって数ヶ月が経つ。世界中を飛び回ってるらしい。彼が羨ましい。
(スコットの日記/教会)

5.20 屋敷に秘密の部屋があるらしい!トリシャと冒険してみよう
(スコットの日記/教会)

6.28 専属の運転手として頑張るデリック。チャールズはとてもよくしてくれ、長旅には特別に小遣いもくれる。
母さんに何かいいものを買ってあげよう。
(デリックタイラーの日記/タイラーの家)

9.29 スコット・トリシャ・デリックで川の近くで狩り
(デリックタイラーの日記/タイラーの家)

11.5 デリック昔を懐かしむ。トリシャへの恋模様
(デリックタイラーの日記/タイラーの家)

12.23 自分の気持ちをトリシャがわかってくれないのはなぜだ?
(デリックタイラーの日記/タイラーの家)

1992年


10.4 ワンダタイラーにサイトキサンの処方箋
(ヘンリージョンソンの処方箋/病院)

1993年


2.14 今日はバレンタインデーだった。
トリシャと過ごそうと思ったら、チャールズさんに狩りに誘われた。
すごく緊張したが意外に楽しめた。チャールズさんと話すのは楽しかった。
(スコットの日記/小屋)

2.17 ビビアンがネルソン&ブラウン探偵事務所に調査を依頼。
その回答書。名義はローランドブラウン。

ペインスクリークコミュニティ病院寄附金調査について
ヘンリージョンソンによるロバーツ救済基金からの横領が発覚。合同会社ジェファーソンインベストメントに私的口座を保有。そこに毎月5日に9900ドルを移していた模様。

名目として医療品、医療器具の購入費になっているが、購入された形跡はなし。
過去16ヶ月に渡り行われていて総額で160000ドルになる。
(ペインスクリークコミュニティ病院寄附金調査について/邸宅ビビアンの部屋)

3.14 今日の午後、狩に行った。
スコットは物覚えが早く、礼儀正しい。
彼は2回目のトライでもう少しのところだった。今度からバーナードよりも彼を狩りのパートナーにしよう。
(チャールズの日記/邸宅)

3.26 スコットいるのが好き。
私がどう思っているのか一番に考えてくれる。
(トリシャの日記/邸宅小屋)

4.1 スコットと私でここを隠れ家にした。
これで私たちが会ってることもママにバレない。
(トリシャの日記/邸宅小屋)

5.19 ノーマ・ジェファーソンが入院。ジョンソン医師に連絡したがつながらない。
ジョンソン医師と連絡が取れないのはこれで三度目だ。こんなことは前にはなかった。

5.24 働き始めて3ヶ月。屋敷の人は本当によくしてくれる。
ドロシーは最年長のメイド。彼女は優しくて、他のメイドの世話もしてくれる。
もう一人は古株の執事バーナード。生真面目でシリアス。
(メアリーの日記/邸宅1F)

5.29 ビビアンからヘンリーへのロバーツ救援基金の横領のによる調査及び病院への援助差し止めの連絡。
ビビアンは病院へのサポートは今後とする意向があり、ジョンソンとジョンソンの会計士とで会い、話し合いをしようとしている
(資金横領の調査)

6.2 ドロシーとバーナードは言葉を交わすことは少ないけど、以心伝心でチャールズとビビアンの要望に応えている。チャールズとビビアンは一緒いることが少ない。仲が悪いのかな?
(メアリーの日記/邸宅1F)

6.4 スーザンが3日ほど体調不良で休んでいる。キャサリンも体調を崩している。
今晩の夜勤は人手不足だ。
(看護師キャサリンの日誌/病院ロッカー)

6.11 スコットに対するトリシャの好意はすぐわかる。
見た目もいいし、礼儀正しい男だ。身分は気にならないし孤児であることは気にしない。
自分もスコットのことが気に入ってきた。
(チャールズの日記/邸宅)

6.13 ツボを割ってしまった。ビビアンに見つかった。
でも彼女はお茶に招待してくれ、目標に集中して努力することの大切さを教えてくれた。
そこで、彼女に両親や将来のことを話した。いつか自分のデリカテッセンを開きたいと。

彼女は目標に集中し努力すればなんだってできると励ましてくれた。彼女も昔は私のように貧乏だったらしい。自分も彼女のようになりたい。
(メアリーの日記/邸宅1F)

ミセス・ロバーツのティールームに掃除に入ったときに彼女への誹謗中傷の手紙の山を見つけた。なんであんなものをとってあるのか?
彼女がどれだけコミュニティに偉大な貢献をしているのか、みんなわかっていない。事業がうまくいかないことは彼女のせいではないのに。
(メアリーのメモ/使用人の部屋 日時不明)

6.18 マシュー神父がトリシャと一緒にいることをやめさせようとする。
なぜだ?彼はもう僕のことを愛していないのだろうか?
(スコットの日記/小屋)

6.20 8歳のティモシースコットくんが溺れて死んだ。
おもちゃを取ろうとして落ちてしまったそうだ。遺体が見つかったのは3時間後、ハンティングキャビン近くの川だったそうだ。
(看護師キャサリンの日誌/病院ロッカー)

6.22 今日もマシュー神父とケンカした。
やってはいけないことだが怒鳴り返してしまった。
神父は僕に親無しではないと言った。どういう意味だ?
(スコットの日記/小屋)

6.26 今日、午後23時15分ごろ、廊下の向こうで若い女を見た。
ジョンソン医師のオフィスの前に立っていて、声をかけると急いで立ち去った。
雨は降っていなかったのに、彼女はずぶ濡れだった。
(看護師キャサリンの日誌/病院ロッカー)

7.6 ワンダが体調を崩す。癌だそうだ。
彼女の後を引き継いでから2ヶ月になる。デリックはチャールズの運転をしていないときはできるだけ看病をしているらしい。
彼女たちの経済的支援はロバーツ家がやってくれるらしい。彼女が早くよくなりますように。
(メアリーの日記/邸宅1F)

7.31 ここのところマシュー神父と話す機会がめっきり減っている。
僕の出生のことを聞いても話題を変えられるし、僕も彼を避けてきている。
(スコットの日記/小屋)

8.27 今日は母の命日だ。19周忌を迎え墓参りをする。
ビビアンは体調を崩していたが、代わりにスコットがきてくれた。
ゆりの花を持ってきてくれたスコットを息子のように思う。
思えば、ビビアンはいつもこの時期に体調を崩しがちだ。
(チャールズの日記/邸宅1F)

9.2 教会からチャールズさんにあてがわれたキャビンに引っ越す。
神父は寂しそうだったが、反対しなかった。
(スコットの日記/小屋)

9.3 スコットが屋敷で働き始めた。すごく嬉しい。
アンドリューが上司ってのだけがちょっと嫌。
(トリシャの日記/邸宅小屋)


9.8 ビビアンに浮気を知られてから私たちの関係は変わった。
一度、ディナーで彼女は「政治家のつまとして見て見ぬふりを学んだ」と語った。
申し訳なく思っている。トリシャのために離婚はしなかったのだ。
彼女は良き妻で良き母である。感謝している。
(チャールズの日記/邸宅1F)

9.16 スコットは庭仕事をしなくちゃいけないみたい。
スコットに会いたい。
(トリシャの日記/邸宅小屋)

9.21 今日は気分が優れない。
スコットが屋敷で働き始めてからいつもトリシャと一緒だ。
本当は彼女のそばにいたのは自分なのに。
(デリックの日記/邸宅屋根裏)

10.1 母さんの調子がよくなる。癌のことなんか忘れたくらいに。
この調子でよくなって欲しい。ジョンソン医師は本当に素晴らしい医者だ。
(デリックの日記/邸宅屋根裏)

10.1 オリバー先生を雇ってくれて、写真を学べることになった。
彼はすごくいい人で、親しみやすい人だった。
(トリシャの日記/邸宅小屋)

10.5 スコットが引越しを終えた。
スコットにマフラーを編んであげようか。彼のところに今度行ってみよう。
(トリシャの日記/邸宅小屋)

10.14 芝生の上を歩いたらアンドリューに怒られた。今回は歩いていないのに。
アンドリューがいつも酔っている記述。

スコットに慰められるものの、スコットがいつもアンドリューの世話を熱心にしていることに感心する。マシュー神父の養子と知らなかったらアンドリューの息子だと思うほどに。
スコットは優しくて、有能で、ハンサム。でももう彼女がいるけどね。
(メアリーの日記/邸宅1F)

11.3 どこから僕の出生を調べていいだろうか。
アンドリューは今日も酔っ払って、バーナードに家に連れて帰るよう言われる。
彼は酔っぱらうとよく自分を責めている。知らない人の名前を呟いてる。
マデリーンって言ってるけど、誰のことだったか思い出せない。
(スコットの日記/小屋)

11.4 スコットの出発日
(スコットのカレンダー/教会)

11.7 孤児院に行ってきた。
孤児院に僕を連れてきたのはカルヴィン神父だということがわかった。
書類には僕はペインスクリーク出身であることが書かれていた。
病院に記録があるはずなのに何もなかった。どうしてだ?
(スコットの日記/小屋)

11.8 トリシャはスコットに会えなくて寂しいらしい
僕だったらそんな思いはさせない。でも直接言うことはできない。必要なときはそばにいてあげよう。
今日はたくさん話せてよかった。
(デリックの日記/邸宅屋根裏)

11.16 今日、マシュー神父の部屋に入った。
僕の両親に関する何かがあると思ったが、何も見つからなかった。
(スコットの日記/小屋)

11.17 スコットがトリシャとデート
(スコットのカレンダー/教会)

11.20 今日もアンドリューは酔っ払っている。
彼を連れて帰り、ベッドに寝かせる時に「ソフィア、本当にすまない」と何度も小さくうなづいた。

ソフィアって誰だ?
(スコットの日記/小屋)

11.30 アンドリューにソフィアのことを聞くと、彼は酷く取り乱した。
何か隠しているようだ。ソフィアのことをもっと知りたくなった。
(スコットの日記/教会)

12.2 ワンダにソフィアのことを聞いた。
ソフィアは以前、働いていたメイドだったことを聞く。
いつの間にかいなくなってしまい、ワンダもなぜかは知らないと言う。
ワンダは、ソフィアは人を言葉巧みに操って、自分の欲しいものなら、なんでも手に入れようとする人だって怒っていた。
(スコットの日記/教会)

12.8 デリックにもソフィアのことを聞いてみた。
彼は全く話をしてくれない。トリシャのことが関係してるんだろう。
(スコットの日記/教会)

12.13 今日昼休憩の時にバーナードにソフィアのことを聞く。
彼は僕がその名前を知ってることに驚いていた。でも詳しいことは知らないらしい。
バーナードの視線は冷たくて居心地が悪い。
(スコットの日記/教会)


12.18 庭の手入れをしてたらドロシーがきた。
ソフィアのことを聞くと、彼女は困っていた。そしてどこでその名前を知ったか聞いてきた。
アンドリューから聞いたことを言うと、ドロシーととても仲が良かったことを話してくれた。
ビビアンが入院中に、チャールズと不倫関係になり、それが発覚してしまいここを出て行ったことも聞いた。
みんなが口を閉ざしていたのはこのことだったのか。
(スコットの日記/教会)

1994年


1.2 アンドリューが来てスコットのアシスタントは不要と言う。
しかし、酒癖も悪いし、仕事もずさんな彼よりもスコットの方が全然仕事をこなしている。
スコットとチャールズは仲がいい。チャールズは家にいるよりハンティングキャビンにいることのほうが多い。
(ビビアンの日記/邸宅)

1.3 2週間前にスコットがソフィアのことを聞いてきたことに驚く。
そのことをビビアンに伝えると、ビビアンが根掘り葉掘り聞いてきて不安がる。そしてしばらくスコットの様子をみるように言われる。
(バーナードの日記/バーナードの家)

1.3 スコットがソフィアの名前知っているのはなぜか?
教えたのはアンドリューに決まってる。ソフィアはもういないのに。ヘンリーに薬をもっと出すように言っておかなくては。
バーナードにスコットを見張らせる必要がある。
(ビビアンの日記/邸宅)

1.19 デリックがビビアンの運転手をやりたがらない。
今思えば、ビビアンが近くにいるとデリックがとても大人しい。彼女を避けるようにしているのはなぜだろう?
(バーナードの日記/バーナードの家)

2.2 スコットを世話していた孤児院のシスターからの手紙。
カルヴィン神父が連れてきた子供スコットを育て、10歳のときにマシュー神父が会いに来た。
(シスターレイチェルからの手紙)

2.14 スコットがカルヴィン神父について聞いてくる。
マシュー神父に聞けばいいだろう。と言うと何も言わずに行ってしまった。
マシュー神父とうまく行ってないのは本当のようだ。
(デリックの日記/邸宅屋根裏)

2.14 トリシャがチョコをくれた。高いやつだろう。
まだオルゴールができていない。バレンタインに間に合わせたかったけど。
(スコットの日記/小屋)

2.18 マシュー神父とずっと話していない。
日曜礼拝の時にいつもどうしているか、聞かれるけど無視してる。
仲直りしなくてはいけないとはわかってる。
(スコットの日記/小屋)

2.20 ビビアンがスコットにひどく神経質になっている。
チャールズにスコットの代わりを雇うように言っているが、チャールズはスコットをやめさせる気はないようだ。チャールズはスコットと狩りに行ってからかなり気に入っているようだ。
(バーナードの日記/バーナードの家)

3.2 今日は父親の命日もう20年にもなる。
墓参りに行って、このままの人生で終えることを嘆くバーナード。
(バーナードの日記/バーナードの家)

3.18 昨夜何者かが庭に侵入。
身長165cm フード付きの上着をきており、フェンスを乗り越えて庭に入った。
男は裏庭に走ってむかい、裏庭の塀を超えて出て行った。
(警備員の日記/邸宅セキュリティ室)

3.25 新しいVHSテープが届く。これにより上書きすることなく監視カメラを録画できるようになった。
(警備員の日記/邸宅セキュリティ室)

4.6 古い日誌の間に挟まっていたマデリーンロバーツ夫人のメモを見つける。
内容は消失した1975年6月28日の防犯テープを探すようにという内容だった。テープは見つかっていない。
(警備員の日記/邸宅セキュリティ室)

4.8 オリバーにイースターの慈善イベントのカメラマンをお願いした。
ペインスクリークの宣伝に使うといったら無償でやってくれると言われた。彼の思いに感謝しなくては。
(ビビアンの日記/邸宅)

4.12 ハワード製薬との取引が決まる。ただ喜びよりも心が空っぽに感じる。
近々、仕事に麻痺している自分がいる。
(ビビアンの日記/邸宅)

4.19 庭の草がボーボーになってきた。アンドリューを最近みない。
何かあったのだろうか?
(スコットの日記/小屋)

4.29 スコットとトリシャを見た。自分はこの先こんな恋愛はできないだろう。
自分が本当に好きなのはビビアンだけ。ビビアンへの恋愛感情
(バーナードの日記/バーナードの家)

5.12 アンドリューがスコットを気に入ってきた記述
スコットはいい子だ。よく働くし、飲んだくれの自分の面倒を見てくれる。
(アンドリューの日記/アンドリューの家)

5.14 ディナーは静か。チャールズはほとんど食べない。
最近彼とは全く話していない。
トリシャも私と距離を置いている。スコットに会わないように言ったのは間違いだったのか。
(ビビアンの日記/邸宅)

5.22 ビビアンからスコットに近くな、と言われる。
ビビアンがマシュー神父に自分たちの関係を話したらしい。

私たちがこんなにも愛し合ってるのがわからないの?
(トリシャの日記/邸宅トリシャの部屋)

5.28 サミュエルグリーンという新しい警備人がくる。トムパーカーが指導にあたる。
(警備員の日記/邸宅セキュリティ室)

6.10 また彼女が見えるようになった。薬が効かない。
ヘンリーが安い薬を処方したのだろうか。そんなはずはない。あいつは私と同罪だ。
(アンドリューの日記/アンドリューの家)

7.4 アンドリューが午後23時ごろ、屋敷にくる。
かなり酔っているようだ。スコットが呼ばれ、午後23時15分ごろに到着し、彼がアンドリューを家に送っていった。
(警備員の日記/邸宅セキュリティ室)

7.6 もうこれ以上、トリシャとスコットにいて欲しくない。
(ビビアンの日記/邸宅)

7.24 昨日の夜、スコットとマシュー神父が大喧嘩をしたようだ。
これ以上、トリシャと会うなと言ったらしい。

スコットにもマシュー神父が反対する理由を聞いたがわからないと。
(トリシャの日記/邸宅部屋)

8.2 スコットがソフィアのことについて聞いてきた。なぜか?
また、ソフィアが見えるようになった。
(アンドリューの日記/アンドリューの家)

8.12 今日はトムパーカーが働き始めて、20年目に当たる。
来月から引退し、病弱な妻の面倒を見るようだ。
ビビアンが8/30に彼のお別れ会を開くよう指示
(警備員の日記/邸宅セキュリティ室)

8.29 自分は罪人だ。彼女を生き返らせることはできない。
神よ、私の罪をどうか私の子供に継がせないで欲しい。お許しください。
(アンドリューの日記/アンドリューの家)

9.23 アンドリュー・リードにアルプラゾラムの処方箋
(ヘンリージョンソンの処方箋/病院)

??? アンドリューから息子ダニエルへの手紙(手紙が途中で途切れており、家から見つかっていることから息子のもとには送られていないと推測)
ジョンソン医師の処方によるリハビリで幻覚もなくなり、治療に成功していること。
妻がまだレストランで働いているのか、また息子との時間が取れているのかを聞いている。

自分のもとを離れたことを責めるつもりはないが、ダニエルのそばにいられたらと思っている。
こんな風になってしまったことを本当に申し訳なく思っている。二人のために貯めていた金があることを綴っている。
(アンドリューから息子への手紙)

9.23 アンドリューがまた自殺をしようとした。スコットのおかげで助かる。
妻ローラとダニエルがいたときはあんな風ではなかったのに。
彼らは連絡は取ってるだろうか
(ドロシーの日記/邸宅ドロシーの部屋)

9.23 アンドリューを迎えに家に行くと、彼が床に倒れていた。
机には酒瓶と睡眠薬があった。すぐに救急車を呼ぶ。
看護師曰く、彼が自殺を図ったのはこれで三度目らしい。
彼はなぜ自殺などするのか。孤独なのだろう。そばにいてあげようと思った。
(スコットの日記/小屋)

9.28 アンドリューの見舞いに行く。
果物を切ってると、彼が自分のことを話してくれた。

1975年の事件のことを聞き、赤ん坊の名前がヴィンセントであることを知る。
アンドリューには同情せざるをえなかった。
(スコットの日記/小屋)

10.9 ダヴィンチワインサービスからの納品書。
(納品書/邸宅)

10.10 アンドリューの見舞いにいく。彼はとても変わっていた。
すごく落ち着いてた。毎日スコットがきて面倒を見ているようだ。
アンドリューもスコットとよく話ができているようだ。
ローラやダニエルに会おうと思うと言ってくれた。それを聞いて嬉しくなった。
ローラに電話をしておこう。
(ドロシーの日記/邸宅ドロシーの部屋)

10.10 スコットがヴィンセントという弟がいるか聞いてくる。
誰がそんなでたらめを言ったのか?
(トリシャの日記/邸宅部屋)

10.11 母にヴィンセントという弟がいるか聞いてみる。
ビビアンはトリシャを見て、「いないわ」と答える。

それからどこでその名前を聞いたのか聞かれたので、スコットからと言ってやった。
それから言い合いになって、部屋に戻る。あとで父と母の言い合いが聞こえた。
(トリシャの日記/邸宅部屋)

10.26 なぜ母がスコットをクビにするのか?
母への怒りをあらわにする。
(トリシャの日記/邸宅部屋)

11.2 ペインスクリークに奇妙な噂が飛び交っている。
6歳の女の子ステファニーがハロウィンの日に森の中で迷子になった。
両親が警察に捜索願をだし、森を探し回ったが見つからない。
2時間後、ステファニーは無事帰って来た。

どうやら若い女性が泣いているステファニーを見つけて送り届けてくれたそうだ。その女性の名前はわからないが、長い黒髪で綺麗な人だったことは覚えていた。
女性は屋敷のメイドが着ているような黒いドレスを着ており、メイドに聞いてみたところ、その時間は全員屋敷で働いていたという。
(警備員の日記/邸宅セキュリティ室)

11.22 スコットが休みだったので、キャビンに行く。
中も外も誰もいなかったけど、気づいたら家の中から突然出てきた。
キャビンには隠し部屋があるのかも。
(トリシャの日記/邸宅部屋)

1995年


1.2 同じ家にいるのにチャールズとはほとんど声を交わさない。
彼が不倫して以来、後ろめたさを感じているのだろう。
でもそれも20年も前のこと。今は許そうと思っている。

次にトリシャ。ずっとスコットとの関係を反対してきた。そのせいでトリシャを自分を避けてる。今からでもトリシャがいて欲しいときにいてあげられる母親になりたい。昔のように戻りたい。
(ビビアンの日記/邸宅ビビアンの部屋)

1.12 代理店が新しい人を紹介。名前はオーウェンスミス
若い人間だったが、会合でいくつも質問をしてきた。最後に彼は次に取り掛かろうと言ってくれた。彼とはうまくやってけそうだ。
(ビビアンの日記/邸宅ビビアンの部屋)

1.12 デリックがチャールズと出かけたので、自分がビビアンの運転手だった。
ビビアンは疲れ切っていることを話してくれた。
ビジネスの成功への疲れ。トリシャがスコットと会わせないようにしていることで自分を嫌っていること。スコットからヴィンセントという名前が出てきたことへの不安。チャールズとのうわべだけの関係。
私が彼女の助けになりたい。
(バーナードの日記/バーナードの家の寝室)

1.18 トリシャがヴィンセントの名前を出してからビビアンは口数が少なくなった。
夕食時も何も話さない。誰も彼女を責められない。
ワンダが仕事に来れなくなってしばらく経つ。病状がよくないらしい。
(バーナードの日記/バーナードの家の寝室)

2.3 屋根裏部屋を掃除してたらデリックとワンダのものが出てきた。
デリックが6歳ごろまでワンダとこの屋敷に住んでいたことを教えてくれた。
彼と話せてよかった。
(メアリーの日記/邸宅使用人の部屋)

2.5 デリックがビビアンの運転ができないので私が代行した。
彼女は以前より私に心を開いてくれている。時々、私にどうしたらいいか聞いてくる。その時は助言する。それ以外はただ話を聞いて欲しいだけだからひたすら聞く。
今はただ彼女といられるだけで幸せだ。
(バーナードの日記/バーナードの家の寝室)

2.13 スコットが壊れた水道管を直してくれた。
彼とお茶をすることに。ほとんどはチャールズやビビアンのことだったけど。

スコットに古いアルバムを見せた時に彼が黙ってしまった。一枚の写真を借りていいかと聞かれ、急いで帰ってしまった。
あ、アンドリューのことをローラに言わなくちゃ。
(ドロシーの日記/邸宅ドロシーの部屋)


2.13 ドロシーの家の写真を見た時に全てわかった。
僕は全く同じの毛布を持っていた。父親が誰かわかった。
(スコットの日記/小屋)

2.22 ビビアンが最近取り乱すようになった。
午後のティータイムでチャールズといると惨めになる、今じゃお互いに顔も合わせないし、言葉も交わさないと嘆いていた。
チャールズはビビアンに相応しくないと思う。ビビアンの伝記の半分はでたらめだ。
(バーナードの日記/バーナードの家の寝室)


3.3 バーナードの仕事を手伝う。
左手首が腫れていた。ロッククライミング中に手首をひねったらしい。

だから今年のイースター招待状がかけないと言っていたので、右手で書けばと言うと、怒られる。彼が左利きということに今まで気づかなかった。
(メアリーの日記/邸宅使用人の部屋)

3.7 今日、アンドリューに会った。
母さんの身体がどこにあるのかを知りたかった。

そして、僕が彼が始末するためにカルヴィン神父に託した赤ん坊が自分であることを告げると、彼は顔面蒼白になった。
僕はそれが耐えられなくて、家を出た。
(スコットの日記/小屋)

3.17 ビビアンの運転手をしていると、彼女がよくトムズカフェで降ろすように言ってくる。そのあとは自分で家に帰るから、と。気になってしまって、彼女を尾行した。

彼女はコーヒーを買って、歩いて5分ほどの住宅地に行き、とあるマンションのドアベルを鳴らす。すると、30代前半のスーツの男が顔を出す。
その男にビビアンは抱きついていた。そして、二人で中に入る。

あいつはだれだ?
(バーナードの日記/バーナードの家の寝室)

4.3 スコットがクビになり、デリックはトリシャと会うことが多くなる。トリシャはビビアンにもスコットにも怒っている
(デリックタイラーの日記/タイラーの家)

4.3 アンドリューが全て打ち明けるためにキャビンにやってきた。
すまなかったと言って帰って行った。
僕の心は怒りで煮えたぎっていた。

彼が帰った後、僕は部屋で泣いた。
(スコットの日記/小屋)

4.4 井戸は枯れていて、苔に覆われていた。
やっと母さんを見つけた。

カルヴィン神父の墓の横に埋めた。墓石はない。
木の十字架をおいた。
カルヴィン神父も許してくれるだろう。彼が僕の命を救ってくれたのだから。
(スコットの日記/小屋)

4.17 ドロシーに彼女の家の掃除を手伝ってくれと頼まれる。

彼女はこの屋敷に住んでいると思っていた。ほぼ家は使っていないが、これからはきちんと手入れをしなくてはと言ってた。彼女も今年で60歳だから手伝ってあげないと。

ドロシー家の住所はブラックパイン通り40
(メアリーの日記/邸宅使用人の部屋)


5.3 仕事もやめて、誰とも会わなくなってから一月がたった。
トリシャは毎日来るけど、部屋に隠れる。

彼女になんて言っていいかわからない。でももう、僕たちは一緒になれない。
(スコットの日記/小屋)

5.12 オーウェンが今日会えるか連絡してきた。
サインする書類と展覧会の場所も了承済みであり、あとは支払いだけだ、と。

素晴らしい。私はすぐにサインした。その後、会計士のヘレンにロバーツ救援基金からお金を移すように連絡。病院へ寄附金は当分必要はないだろうし。

アートギャラリーの展覧会にオーウェンは力になってくれた。彼には大きな借りができた。
(ビビアンの日記/邸宅ビビアンの部屋)

5.12 ビビアンの様子を見出して6ヶ月。
あの男の家に入って出てくるまでを待ってみた。

2時間後、タクシーがマンション前にきて、二人が出てくる。
何か話をしていたようだが、ビビアンはとても嬉しそうだった。
男が彼女のほおにキスをする。

どういうことだ?
(バーナードの日記/バーナードの家の寝室)

5.13 マシュー神父がきた。
僕は泣き出してしまった。そして、彼に全てを話した。

マシュー神父は僕がチャールズさんの子供であることを知っていた。
僕はトリシャが自分の異母兄弟であるとわかった今、どうしていいかわからないと告げた。

彼は黙って聞いてくれた。
(スコットの日記/小屋)

5.29 ディナーでトリシャとビビアンが大喧嘩。
ビビアンはトリシャに大学にいかせようとしたが、トリシャはスコットといたいと言い張る。どうかしてる。
(メアリーの日記/邸宅使用人の部屋)

スコットが今日もロバーツ夫妻の部屋を窓から覗いていた。バーナードに報告しなくちゃ。
(メアリーのメモ/使用人の部屋 日時不明)

5.29 あの男をつけた。やつは銀行員だった。
ビビアンは家で何をしてる?あいつは一体、ビビアンのなんなのだ?

3日ほど休むことにした。

横になりながら、なぜビビアンはあの男と会っているのか、そればかり考えていた。
チャールズが何をしようと、彼女を彼に誠実であろうとした。
それがなぜ今になって、不貞を働こうとするのか?彼女はそんな人間ではない。

彼女は私を選ぶべきだ。
(バーナードの日記/バーナードの家の寝室)

??? 1日目
病院から薬をもらった。これで鬱も治るだろう。
(バーナードの日記/バーナードの家の寝室)

??? 2日目
少しめまいを感じる。今朝食べたものが悪かったのか?
(バーナードの日記/バーナードの家の寝室)

??? 3日目
めまいがあったりなかったりする。まだ働ける。大したことない。
(バーナードの日記/バーナードの家の寝室)

??? 5日目
今日は休みだった。薬を飲まなかった。夕方までまたビビアンのことを考えていた。
(バーナードの日記/バーナードの家の寝室)

??? 8日目
今日またビビアンを運転しなければいけなかった。薬はいつもの2倍の量を飲んだ。
偏頭痛が一日中続いたが、彼女のことを考えずにすんだ。
(バーナードの日記/バーナードの家の寝室)

??? 11日目
ビビアンはまだあの男と会い続けてるのか?なんで考えが止まらないんだ?
(バーナードの日記/バーナードの家の寝室)

??? 12日目
このめまいはあの薬から来ているんだ。
(バーナードの日記/バーナードの家の寝室)

??? 20日目
あの薬め。全く役に立たない。飲んでも飲まなくても変わらない。
ビビアンとあの男が会うたびに一体何をしているのか、考えが止まらない。
(バーナードの日記/バーナードの家の寝室)

??? 32日目
あの薬を飲むのをやめた。
(バーナードの日記/バーナードの家の寝室)

6.1 ギャラリーを掃除していたら、ロバーツ3がある絵の前でじっと立っていた。
カチッと音がする。白いバンドをした年老いた女の絵。
(メアリーの日記/邸宅使用人の部屋)

6.6 アンドリューリード自宅で焼死。

23時25分ごろ、ブラックパイン通り7で火災発生。
この家に住むアンドリューが全身に重度の火傷を負って死亡が確認された。

火災発生時、彼は暖炉の横のソファーに座っていたとみられる。
火災原因は特定されていないが、アルコールが染み込んだカーペットが火の回りを進めたのではないかと推測される。

目撃者によるとアンドリューはイン&スイートで酒を飲んでおり、店を出る時には泥酔していた。警察はリビングの暖炉横でウォッカの瓶を数本発見している。事件性はないとみている。
(ペインスクリーク新聞)


Ⅲ度熱傷 気胸
「解剖学的要約」
44歳、白人男性。火傷。自宅で発見され、その場で死亡確認。
身体全体に3度熱傷があり、頭、顔、首、両手は完全に焼け焦げた状態。前後ろの体、脚は酷く焼け焦げている状態だった。

さらなる検死により、小さな刃物またはナイフによる肺損傷が発見される。気胸が死因の可能性があるが、ひどい身体の熱傷のため確定不可能。
(検死結果)

6.11 今日はトリシャの誕生日パーティー。彼女は21歳になる。
トリシャとスコットは庭の物置小屋で相引き。そこは秘密の隠れ家だなんて言っている。
ビビアンにこのことを伝えるべきか
(メアリーの日記/邸宅使用人の部屋)

6.17 アートギャラリーが3ヶ月後に開かれる。
ほとんどの美術品は揃った。後はチャールズに所蔵の美術品をお願いするだけ。
この展覧会が成功すれば、夫婦の関係もペインスクリークの町もよくなるだろう。
やっと生きがいが見つけられた。
(ビビアンの日記/邸宅ビビアンの部屋)

6.19 アンドリューが自殺未遂後にまさか死ぬなんて。
彼の葬儀でローラとダニエルに会った。ダニエルはもう15歳になっているなんて。彼を最後に見たのは7歳だったのに。
アンドリューはローラにここ数年お金を送っていたらしい。ローラもまた一緒に暮らそうと考えていたようだ。もっと早くに電話していれば。
(ドロシーの日記/邸宅ドロシーの部屋)

6.19 アンドリュー・リードの葬儀 午前10時から午後12時


6.28 デリック、母の見舞いへ。ジョンソン医師から末期癌の化学療法が必要と言われる。
病院を出る時に、スコットがジョンソン医師と出会っているのをみる。二人とも深刻そうに話してる
(デリックタイラーの日記/タイラーの家)

6.30 脅迫状が送られてきたことに対する怒りの連絡。
ソフィアが死んだのはビビアンのせいであることが書かれている。横に「明日FAXする」という記述。
(ヘンリーからチャールズへの手紙)

7.12 ジョンソン医師がチェリークリーク湖から死体で発見。ビビアンとジョンソンはよく会っており、ビビアンは警察に事情聴取されていた。
(デリックタイラーの日記/タイラーの家)

7.12 ジョンソン医師が死んだ。ロバーツ家の主治医でもあった。
警察がビビアンを事情聴取に連れて行った。夕方彼女が帰ってきて、もう大丈夫だと言っていた。彼女はジョンソン医師の死とは全く関係ないし、あれは単に事故だったのだ。
(メアリーの日記/邸宅使用人の部屋)

7.13 バーガンディー色の車がチェリークリーク湖から発見。
遺体は10日から15日ほど水の中にあったという。病院ではジョンソン医師が6月28日にはいたことを確認。
(新聞/邸宅)


出血多量
「解剖学的要約」
61歳、白人男性。湖に沈んだ車から引き出した。
犠牲者の肺には水分が含まれていないため、溺死ではない。

身体が水中に長時間浸水していたため、推定死亡時刻は正確ではない可能性があるが、死後12-16日は経過しているものと推測される。

頭蓋骨の右上、前方、右目の上に傾いており、広い亀裂がある。通常は鋭い物体と強い力によって引き起こされるものだ。
前胸部、前腕の表裏部分には多くの裂傷がある。被害者は水に晒される前に失血で倒れた可能性が最も高い。

7.15 警察がまたジョンソン医師のことで屋敷に訪れる。ここ最近いろいろあって疲れた。
(デリックタイラーの日記/タイラーの家)


7.17 7月18日から23日まで開催される宗教集会にマシュー神父が体調不要で参加できないことが記載。
(トッド・マクダーモット牧師からオリバーへの手紙)

チャールズが依頼した探偵からの手紙で、マデリーン死亡にビビアンとヘンリーが関わっていることが判明
(ベッカーの調査)

7.19 ビビアン殺害事件発生

7.20 朝7時15分ごろ、住み込みで働いているメイド メアリーマルティネスが朝刊をとりに出たところで自宅前にて遺体を発見。
保安官ジェームスハワードが到着し、死亡が確認された。

死亡推定時刻は夜23時から深夜1時とされている。
ペインスクリークの市民はヴィヴィアンの死をひどく悼み、多くの人々が献花をしに来ている。
(ビビアンロバーツ殺害を知らせる新聞記事より)


出血多量
「解剖学的要約」
55歳、白人女性。邸宅ゲート前に横たわっていた。その場で死亡確認。

頭の右側、幅12cm、深さ7cmの亀裂がみられる。鋭い物体で強い力によって引き起こされたもの。
両方の前腕の全胴及び後ろ側の熱傷。被害者は出血多量により死亡。

7.21 ビビアンが殺されたことに頭が真っ白になるバーナード
(バーナードの日記/バーナードの家)

7.23 ビビアンの死をみんなが偲ぶ。チャールズは部屋から出てこない。トリシャも泣いている。ドロシーは皆に忙しい仕事を与えてビビアンの死を考えないようにしている。
警備員のサムエルはここ数日間の防犯カメラを見直している。私も何か手伝えることがあればいいのだが。
(バーナードの日記/バーナードの家)

7.25 スコットがビビアン殺害の容疑で逮捕。スコットが誰かを殺せるような人物だと思ったこともない。
スコットに対して怒りがこみ上げるバーナード。
(バーナードの日記/バーナードの家)

7.25 ビビアンロバーツ事件のアリバイ調査記録
「チャールズ・ロバーツ」
妻が殺された当時、私はいませんでした。7月18日にニューヨークへ3日間続く予定の会議に行きました。
私は週末に帰ってくる予定でしたが、7月20日の朝、執事のバーナードからビビアンが殺されたと連絡を受けました。私は聞いたことを信じられませんでした。予定を切り上げ、すぐにペインスクリークに戻りました。

「マシュー・ブルックス」
ハートフォードで毎年恒例の宗教集会のイベントがあります。州周辺の様々な教会の牧師が集まり、より良い社会のためにできることについて話し合う集会です。イベントは7月18日に始まり、5日間続き、7月23日に終了しました。
私はペインスクリークトリニティー教会代表としてイベントに参加しました。その週の礼拝をイベントのためキャンセルしたので、私がイベントに参加したことは教会から確認が取れます。

「バーナード・ホプキンス」
募金イベント準備をしている時に気分が悪くなりました。ですが、他に私の代わりに準備をする人が誰もいないので、そのまま続けました。だいたい夜9時ごろ、あまりにも体調がすぐれないので、ビビアンに挨拶をしてから家に帰りました。その時、ドロシー・パターソンが私が出ていくのを見ています。

いいえ、私以外他には住んでいません。一人暮らしです。

「ドロシー・パターソン」
はい、その日バーナードは体調が良くなかったようです。だからいつもより早く帰宅しました。でも帰る前にちゃんと仕事は終わらせていましたよ。彼が調子が悪そうなのをみて、どうやったらそんな状態で仕事ができるのか不思議でした。まあ、そういう彼だからこそロバーツ家は彼をとても信頼しているんでしょうね。

私ですか?私はほとんどの時間、屋敷にいて、食事の準備をしてたか、他のメイドたちがちゃんと仕事をしているか見ていました。その次の日にやる予定だった募金イベントは、ビビアンにとってとても大切なものでした。なので、私たちは問題なくイベントが行われるよう細心の注意で準備しました。メアリーが帰ったのは深夜過ぎでしたよ。私が扉に鍵をかけ、家に帰りました。

いいえ、一人で住んでいます。

「メアリー・マルティネス」
私の名前はメアリー・マルティネスです。私はここ数日間は、募金イベントの準備のため台所で働いていました。ジミーベーカリーがケーキを配達するはずだったのですが、イベントの数日前にケーキを作ることができないと私たちに連絡してきました。急遽、私はケーキの担当になりました。あまり時間がなかったのと、このイベントはビビアンの仕事にとって非常に重要なものなので、私はとてもピリピリしていました。ですが、ビビアンが殺されたことを聞き、その怒りも仕事も、もう無意味なものとなってしまいました。

「デリック・タイラー」
7月18日、午後2時ごろにロバーツさんを空港に降ろしたのを覚えています。その後ビビアンの運転手をするのに帰ってくるはずだったのですが、私がしばらく休みをとってなかったので、ビビアンが空港の後は休みをとるように言ってくれました。ウェストダコタに引っ越してしまう友人に会いにいこうと決めました。

どんな友人かって?ここに昔住んでいた小学生のときの友人で、奨学金を受けたので引っ越した人です。彼の部屋に数日泊まって、それからペインスクリークに戻りました。

はい、彼が私のことを保証してくれます。彼の電話番号が家にあるので、あとで渡します。
(デリックからその電話番号をもらっていない)

7.26 スコットブルックスの逮捕新聞の記載
逮捕時、スコットは林入口のロバーツ家所有のハンティングキャビンにいた。

目撃者は事件当日の7月19日午後23時50分ごろ、スコットがロバーツ家邸宅から急いで出て、シルバーレイクに行くところを目撃されている。
目撃者はスコットが怒っているように見えたがその時は気に留めなかった。

警察がハンティングキャビンに行き、当日の所在をスコットに尋ねたところ、彼がビビアンと一緒にいたことを認めたことにより任意同行。殺害については否定している。
(スコットブルックスの逮捕新聞の記載)


7.27 スコットが昨日に逮捕された。トリシャが倒れる。
病院から今朝連絡があって、ノイローゼだと診断された。
チャールズは私にトリシャといるように頼んできた。
(ドロシーの日記/病院203号室)

7.30 ビビアンローズの葬儀が午後から執り行われる。
執事のバーナード、メイドのドロシー、運転手のデリック、母親で闘病中のワンダもきていた。チャールズはトリシャにつきそう。
式の途中でトリシャがむせび泣く。ドロシーが彼女をすみに連れて行く。この頃何度もノイローゼになっているらしい。あの家族が不憫でならない。
(ジェームズハワードの日記/保安官室)

7.31 スコットが妻を殺したなんて信じられない。
彼はトリシャを愛していたはず。私も彼を実の息子のように接していたのに。わけがわからない。
(チャールズの日記/邸宅隠し金庫)


8.3 今日は雨。トリシャは雨を嫌がる。
一日のほとんどをベッドの上でブランケットにくるまっている。そして大声でスコットの名前を叫び、泣き疲れて眠ってしまったり。トリシャのこんな姿は見たくない。
(ドロシーの日記/病院203号室)

8.6 スコットブルックスは遺体発見後、数日後に逮捕。
聞き込み調査により、被害者が殺された夜23時30分ごろ、スコットが屋敷の北側の森林にいたところが目撃されている

二人のハンターが焚火用の薪を拾っていたところ、林から大声が聞こえ、スコットとビビアンが口論しているところを目撃されている。距離があったため、内容は分からず。

ビビアン殺害6ヶ月前にスコットは屋敷から解雇されている。トリシャとの面会や屋敷の出入りも禁止。
(ビビアンロバーツ殺人事件報告書より)

スコットは裁判で無罪を主張。
事件のあった日、林でビビアンと会ったことは認めているものの殺害は否認。

その後は自宅であるキャビンに戻り、数日間外出していないと述べ、事件当日、被害者と別れた時彼女は生きていたと主張。
ビビアンと会っていた理由についてはお互いの個人的な内容を話すためだったと言い、詳細な内容は黙秘。
彼は数日、キャビンに籠もっており、ビビアンが殺害されたことも知らなかったと、容疑を否定。
(ペインスクリーク新聞より)

8.13 スコットを訪ねた。なぜビビアンを殺したのかを聞いた。
スコットは何も言わない。彼につかみかかる。なぜ何も言わない。
(チャールズの日記/邸宅隠し金庫)


8.22 チャールズはここ毎日トリシャの様子を見にくる。
突然、ビビアンが1年以上前から銀行マンらしき男と会っていることを話した。
私にそのことを聞いてきたが、そんなことはビビアンから聞いたこともないと告げた。

その時、トリシャが目を覚ました。今の会話を聞いていたのかしら。
(ドロシーの日記/病院203号室)

9.6 ペインスクリークは急速にゴーストタウン化している。事件が起きてから人々がどんどん出て行った。この町が廃れていくのをみるのは悲しい。
(ジェームズハワードの日記/保安官室)

9.8 保安官ハワードが訪ねてくる。
すでに知ってることは話した。もう忘れたいのにイライラする。
彼の帰り際に、スコットが本当に犯人なのか尋ねた。

彼も同じ疑問を持っているようだ。
(ドロシーの日記/病院203号室)


9.16 デリックがトリシャの見舞いにきた。
彼はワンダの治療費が思っていた以上にかかったこと。チャールズからの援助では足りず、もう貯金のほとんどを使ってしまったことを言っていた。

彼はチャールズとの遠征で世の中の醜い面も知ってしまったこと、母親が癌を患ったこと、トリシャがこんな姿になってしまったこと、で自分に将来があるのか、聞いてきた。

私は何も言えなかった。
彼はトリシャにささやく。

「いっそスコットが現れなければよかった?そうすれば僕を選んでくれた?」と。
(ドロシーの日記/病院203号室)

9.29 トリシャが入院。スコットの件を知りノイローゼになる。
ここ数週間で容態が悪化するばかりでチャールズは今日やっと病院に連絡をした。
(バーナードの日記/バーナードの家)

10.22 今日、またスコットに会いに行く。
彼はじきに釈放される。決定的証拠がないからだ。
彼をやつれていた。

私が怒り叫んでも何も言わない。
私が出ていく時、彼は一言「あなたの無知に同情さえする」と言った。

何のことだ。
(チャールズの日記/邸宅隠し金庫)

10.27 スコットがマシュー神父と帰ってくる。弁護士も一緒。
トリシャも病院を出て、スコットに会おうと必死。チャールズとバーナードが止める。
もう自分に何ができるというのか。
(デリックタイラーの日記/タイラーの家)

10.27 スコットが勾留所から出てきた。
マシューが迎えにいったみたい。
チャールズはトリシャにスコットに会わないように言ってるけど、無駄だと思う。

もうキャビンでスコットの帰りを待っている
(ドロシーの日記/ドロシーの家)

10.27 マシューが弁護士を雇ってスコットが釈放されたことに怒るバーナード。
あいつは有罪だ。みんなわかってる。告訴すべきだったんだ。
(バーナードの日記/バーナードの家)

11.1 屋敷の片付け中にビビアンのものが出てくる。鍵と文房具。それを持ち帰るバーナード。
(バーナードの日記/バーナードの家)

11.2 チャールズがバーナードに胸のうちを明かす。
どれほど心が壊れそうかと苦しむ彼をもう見ていられなかった。
(バーナードの日記/バーナードの家)

11.2 宿屋で酔い潰れたようだ。スコットが釈放された。
バーナードが連れて帰ってくれたようだ。

私は彼にスコットをどれだけ憎んでいるか。どれほどやつを消してしまいたいかぶつぶつ言っていたらしい。
(チャールズの日記/邸宅隠し金庫)

11.4 スコットに然るべき罰を与えなければ
スコットへの殺意?
(バーナードの日記/バーナードの家)

11.6 チャールズは今日もお酒を飲んでいる。
スコットがトリシャを避けているようだ。

トリシャはまだ退院していいわけではない。リハビリが必要だ。
(ドロシーの日記/ドロシーの家)

11.14 今日、デリックとスコットが市場でケンカをしていた。
デリックはスコットになぜトリシャを避けているのかと言っていた。

スコットは何も言わずに立ち去る。
こんな彼らを見るのは辛い。
(ドロシーの日記/ドロシーの家)

11.15 デリックがワンダの見舞いに来る。運転手の仕事がないときはそばにいてくれる。
(ワンダの日記/病院)


11.16 スコットブルックスが死体で発見される
メイプル通りの道路脇に横たわっていた。

朝6時50分ごろ、ジョギングをしていた男性が道路わきの茂みの後ろで動かない人を見つけた。
死後6時間が経過しており、今朝の1時から3時の間に死亡したとみられる。胸に複数の刺し傷があった。
(ペインスクリーク新聞)

11.16 ああ、なんてこと。スコットが殺されたなんて
(ドロシーの日記/ドロシーの家)

11.18 ビビアンが死ぬ1ヶ月前に、マデリーンの死について聞いた。
彼女は何も知らないと言った。嘘に決まっている。彼女の顔を見ればわかる。しかし、何も証拠がない。

彼女が母のことを嫌っていたのは事実だが、母を頃そうだなんて思う人ではない。
彼女が母とソフィアのことに何か関わっているとは思う。しかし、私に何ができるというのだ。
彼女は私の妻だ。今はもう……
(チャールズの日記/邸宅書斎)

12.2 ビビアンが殺されてから6ヶ月。
なぜ彼女は殺されたのか?犯人の動機は?
(ジェームズハワードの日記/保安官室)


12.2 スコットが死んでから、トリシャがおかしくなってしまった。
夜中に急に叫び出したり、スコットはなぜ会いに来てくれないのか聞き回るようになった。
(ドロシーの日記/ドロシーの家)

12.2 ワンダの投薬が進み、髪の毛が抜け、吐き気が酷くなる。デリックが涙を堪えているのをみるのが辛い
(ワンダの日記/病院)

12.6 トリシャがまた精神不安定で入院することになった。
チャールズもどうしていいかわからないようだ。私はトリシャがよくなるまで病院につきそうつもりだ。チャールズも承諾してくれた。
(ドロシーの日記/ドロシーの家)

12.16 ワンダが自分の人生を哀れむ。デリックのために何かをしてあげたいと嘆く。
(ワンダの日記/病院)

12.26 トリシャロバーツ コミュニティー病院敷地内で転落死
7時20分に死亡を確認。朝、その日の勤務をはじめようとしていたミス・トンプソンは受付のあたりで物音を聞いた。外に出てみると、横たわり微動だにしないトリシャを発見。頭から出血をしており、彼女は急いで当直のバネット医師を呼び、救急医療室へ運んだが息を引き取った。

病院の防犯カメラの映像には、朝6時30分ごろ、トリシャ・ロバーツが病院内を歩いているのが映っており、6時54分に屋上に向かっていたという。その数分後にトリシャは3階下の地面で発見された。
(ペインスクリーク新聞)

12.27 ビビアンが死に、スコットが死に、そして今日、トリシャが死んだ。
これが20年前の不貞の罰なのだろうか
(チャールズの日記/邸宅隠し金庫)

1996年


1.3 今朝、トリシャの葬儀に参列してきた。
チャールズもドロシーも泣いていた。

この街でこんなにも多くの人の死を目の当たりにするとは。
ビビアンやドリシャは親しかったのでなおさら悲しい。
(オリバーの日記/オリバーの写真スタジオ)

1.11 デリックからトリシャ、スコットへの懺悔
ビビアン事件の日、デリックはずっとスコットを翌朝まで監視しており、スコットは家から外へ出ていなかった。
(デリックの告白)

1.18 オリバーからドロシーへの感謝の手紙
何度も店をよく手入れをしてくれて店はいつも綺麗だった。君がいなくなって寂しくなる。落ち着いたら君を訪ねさせてくれ。
神が共にあらんことを。
(オリバーの手紙)

1.31 ドロシーからチャールズへの最後の手紙
自分が働いて20年。本当に幸せだった。
特にトリシャと過ごしたことはこの上ない喜びだった。

自分の子供のように彼女を愛していた。
ここを離れて、お仕えできないことを許して欲しい。
(ドロシーの手紙/邸宅ドロシーの部屋)

2.3 ソフィアに何があったのかは3人の死亡でわからなくなった。
(ベッカーの調査)

2.20 ペインスクリークコミュニティ病院が今日閉鎖。
自分がどこかへ異動されるのも時間の問題だろう
(保安官の日記)

2.21 ニューランドで高齢者向けの長期リハビリに特化した医院、ペインスクリークコミュニティ病院60年の運営を終え閉院することとなった。
(ペインスクリーク新聞 1996年)


8.14 ドロシーは2月の頭、街を去った。
病院もその後すぐに閉院となった。チャールズも荷をまとめて出て行った。

ワンダは1996年3月12日に亡くなった。2週間後に葬式をして、デリックも引っ越して行った。
もう秋も近い。私も今月で店を閉めようと思う。
(オリバーの日記/オリバーの写真スタジオ)

1997年


3.13 1995年ビビアンロバーツ殺人事件への依頼が探偵へ

依頼人の名前は伏せられてる。友人のつてでスティーブンモスに依頼。ビビアンが死んだ夜に受け取ったとされる手紙が同封。

屋敷のゲート前で発見され、数日後スコットが逮捕。証拠不十分として釈放。
18ヶ月後に警察は未解決事件としてこの事件の捜査を打ち切る。

保身のために自分の名前は伏せていること。依頼を受けてくれるのであれば相応の支払いは約束すること。
事件の解決が出来たら残りの支払いもすることが書かれている。


ビビアンが死んだ日の夜に受け取ったとされる手紙のコピーが同封。

「お前が何をしたか知っている。

深夜、井戸で会おう。

お前はどこか知っている。

一人で来い。」

3.20 スティーブンモスという探偵が町に来ている
(宿屋の日誌/宿屋)

3.21 スティーブンモスがアンズコートヤードイン&スイーツへチェックイン
(宿屋の宿帳/宿屋)

3.26 人口が減っているため捜査がなかなか進まない。
証拠は集まっているものの報道の内容が間違っている気がする。
屋敷の人やスコットの保護者であるマシューと話をする必要がある。

明日はパトリック孤児院にいく。ここから1日ほどかかるだろう。スコットはあそこで何か見たに違いない。
(スティーブンモスの日記/車)

4.9 今日、マシューが教会を掃除していた。痩せていた。
もうこの街を離れるつもりだと言っていた。
(宿屋の日誌/宿屋)

4.14 今日モスがきた。モスが言うには1975年に起こったことが解決の糸口になるかもしれないと言っていた。
昔ペインスクリークで働いていたメイドと関係がある気がしてしょうがない
(宿屋の日誌/宿屋)


??? ドロシーに話を聞く
(スティーブンモスのメモ/宿屋201)

??? ムーンカフェでメアリーに話を聞く
(スティーブンモスのメモ/宿屋201)

4.16 先週ドロシーに電話した。
ソフィアはマシューから誕生日プレゼントをもらっていた。

そのプレゼントはパズルのような仕掛けになっていたようだ。
面白いアイディアだ。

ソフィアのお気に入りの場所
1.アンズコートヤード イン&スイート
2.橋(エントランスゲートの前)
3.郵便局
(スティーブンモスの日記/病院)

4.20 匿名者からあるメッセージを受け取る。
そこにはスコットはビビアン殺害の犯人ではないとあった。

彼にはビビアン殺害の動機はあるが、日記などを見てみると彼が殺したようには見えない。
反対に、彼は誰がビビアンを殺したのか、そしてアンドリューやジョンソン医師のことも調べていたのではないか。
(スティーブンモスの日記/病院)

4.26 匿名者のおかげでスコットへの考えが固まった。
(スティーブンモスの日記/病院)

4.29 昨日またメッセージをもらう。
屋敷の執事バーナードを調べるようにとのことだ。
家で何かを見つけられるらしい。BHと書かれた鍵ももらった。
(スティーブンモスの日記/病院)

4.30 バーナードの日記も読み、いろいろ探し回った。
でも何かが足りない。考えすぎか。
バーナードがビビアンを殺したというのか?
(スティーブンモスの日記/病院)

5.11 10時、駐在所で保安官と会う。何か見せたいファイルがあるらしい
(スティーブンモスのメモ/宿屋201)

5.13 ハワード保安官宛に送られた検察医ショーンMスミスの報告書

ビビアンロバーツは頭蓋骨に亀裂が入っており、使用された武器が重くて鋭いものと判断される。斧という仮定。
これほど大きな亀裂を被るには加害者はかなり力が強くなければならず、男か武器の使用経験のある強い女性だと推定される。

被害者は両腕の裏側だけでなく、胴の前部に見られる裂傷があるため、加害者に直面していたに違いない。腕をあげて加害者からの攻撃を阻止しようとしていたことがわかる。

被害者のすぐ右眉上、右側頭部にある致命傷な損傷から次のことが明らかになる。

・被害者は殺人犯の方をむいていた
・殺人犯はこのような致命的な損傷を与えるほど強い
・犯人は左利きである

殺人に使用された武器はまだ回収されておらず、確定されていないが斧であるという私の仮定は健在である。

これは私があなたのためにしていることなので、どんな状況下でもこの情報を漏らさないように。さもないと大問題になる。このグランドシティの人たちは必要最低限の情報以外の詳細が外部に知られることを望んでいない。
この情報が何かの助けになることを願う。
(検察医の未発表の報告書)

??? 頭が痛い。タイヤもパンクした。

電話も使えない。誰かがペインスクリークから出さないようにしているようだ。
重要な何かに近づいているのか。

なんてことだ。彼は犯人じゃない!
(スティーブンモスのメモ/車)

5.19 匿名者の言うことに素直に従っていた。
なんて馬鹿なんだ。
調べたことをもう一度振り返ってみよう。
(スティーブンモスの日記/病院)

5.21 ハワード保安官からアリバイ証言記録を見た。
6人の調書をみる。チャールズ、マシュー、バーナード、ドロシー、メアリー、デリック。

一人が嘘をついていることに気づいた。
(スティーブンモスの日記/病院)

5.23 犯人からの脅迫状の”e”の文字だけずれていることに気づいた。
これに使われたタイプライターがわかればビビアンを殺した犯人がわかりそうだ。
(スティーブンモスの日記/病院)

1998年

5.14 ジェームスハワード保安官、グランド地区への異動
1998年5月12日までに事務所への異動報告。名義はリチャード・オカノー
(異動通知)